誰もが AI(人工知能)を話題にしています。 実際、Webex でも同様です。
AI は世界中が注目する新しいおもちゃのようなもので、世界中のほとんどの組織が AI に投資しています。最新かつ最高のテクノロジーを誰もが求めているからです。 ただ、AI のための AI では、目的も可能性も十分とは言えません。
Cisco AI Assistant for Webex は、ハイブリッドワークと顧客体験(CX)のための、生成 AI を活用した最先端プラットフォームです。単なる驚異的なテクノロジーではなく、 シスコがミッションとして掲げる人間を第一とする姿勢の証であり、お客様の固有のニーズに応えることを目的として構築されています。
シスコは AI のイノベーションに自信を持っていますが、最も重要なのはお客様がシスコのテクノロジーを使用することで何を得られるかです。 お客様のフィードバックは非常に貴重であり、フィードバックを参考に、お客様のニーズにさらに応える製品づくりと改良を行っています。 最近、1,000 人以上のお客様を対象に、ハイブリッドワークと顧客体験のために Webex AI Assistant を使用した経験についてアンケートを実施しました。 その結果は感動的であり、Webex のイノベーションが実際に与えている影響と、イノベーションがもたらすワクワクするような可能性を証明するものとなりました。
AI 搭載 Webex Cloud Contact Center ベータ版を利用しているお客様の顧客体験が向上
Webex Contact Center の AI Assistant はベータ版で提供されており、お客様からは早くも驚くような結果が報告され、今後も良い結果が期待できるとされています。 お客様から寄せられた回答をご紹介します。
- 70% が、Webex AI を活用すればエージェントが 3 倍以上迅速に対応できるようになると期待
- 3 分の 1 が、AI が生成した要約があれば平均処理時間が 10% 以上短縮されるはずだと回答
- 92% が、エージェントがより迅速に対応できるようになり、顧客履歴とより多くの背景情報を得られると回答
- 68% が、ネットプロモータースコアが上昇すると予測
- 75% が、顧客離れ率が低下すると予想
- 65% が、顧客生涯価値が向上すると期待
過去 6 か月にわたって、Webex Contact Center 向けに次のような数々の AI Assistant 機能をリリースしてきました。
- 仮想エージェントの対応の要約
- 中断された通話の要約
- 対応の提案
- 対応内容のまとめ
- コーチングのハイライト
- トピック分析
- 自動 CSAT(顧客満足度)スコア
- エージェント ウェルビーイング
個人的には、以下の機能が魅力的だと感じています。
- 仮想エージェントの対応の要約:セルフサービス チャットボットでは対応が完了しない場合に、人間のエージェントにとって大きな助けになります。 問題がエスカレーションされると、人間のエージェントはセルフサービス チャットボットによる対応の要約を自動的に受信するため、すぐに状況を把握して問題を解決できます。 最も良い点は、お客様が同じことを伝えなくてもよいということです。
- 自動 CSAT(顧客満足度)スコア:対応が終了するごとに AI Assistant がスコアを割り当てるので、スーパーバイザはやり取りに関するフィードバックを 100% 取得し、トレーニングやコーチングに活用できます。 ちなみに、現在、お客様アンケートに回答している人はわずか 2% です。
- エージェント ウェルビーイング:エージェントの離職率は他の職業の 2 倍であり、コンタクトセンターにおける離職率の約 50% は燃え尽きによるものです。 この機能を使用すれば、エージェントのストレスレベルを自動的に検出し、休憩を与えたり、通話を別のエージェントに振り分けたりするなどの対策を講じることができます。
ハイブリッドワークと従業員体験を変革しつつある AI
すべての Webex ユーザーに一般提供されている Webex Suite 向け AI Assistant により、Webex は大きな勢いに乗っています。 調査の回答にあった、お客様が認識している Webex AI Assistant の具体的なメリットをご紹介します。
- 73% の IT 管理者が、AI を活用した検索により毎週 2 ~ 8 時間を節約できると予想
- 75% が、メッセージと会議の要約機能によって時間を節約
- 50%以上が、ブレーンストーミングとアイデア共有の改善のほか、コミュニケーションの障壁の軽減を実感
- 70% のリモートワーカーが、オフィス内の会議参加者とより効果的な会議を行ったと回答
- 85% が、会議中の疲労の軽減と集中力の向上を実感
Webex AI Assistant は、ユーザーの助けになる次の機能を提供します。
- キャッチアップ
- パーソナライゼーション
- 文章作成支援
- 翻訳
- 要約
- 回答の検索
Webex はイノベーションを続けていますが、私のお気に入りの機能の 1 つはキャッチアップ機能です。 勤務中でもいろいろなことが起こります。会議が始まった後に席を離れたり、すでに始まっている会議に遅れて参加したりしなければならないこともあります。 AI Assistant のキャッチアップ機能を使用すれば、聞き逃した内容がすぐに分かり、アクションアイテムを把握することができます。
お客様からのフィードバックが継続的な改善を促進
製品戦略を立てられるのは、お客様が定期的にフィードバックを提供してくださるおかげです。 Webex では、AI テクノロジーを目的として開発を進めているわけではなく、 体験を大幅に向上させるソリューションを提供することをはっきりと目標に掲げています。体験が重要であることを理解しているからです。
お客様のご協力と率直なご意見により、最先端のテクノロジーを活用して顧客体験の世界をつくり変え、刷新することができます。
ご紹介したアンケートの結果は、テクノロジーとイノベーションにおいて人間を第一とする成果を重視したらどうなるかを示すものです。 今後も、優れた体験を提供するというミッションを原動力とし、社会に資するテクノロジーを提供するためにイノベーションを続けていきます。
プラットフォームのパワー
単一のプラットフォームというシスコのアプローチは、業界をリードする AI Assistant をポートフォリオ全体にシームレスに統合し、一貫した価値の高い体験をお客様に提供します。 また、そのすべてがシスコの責任ある AI フレームワークを土台として構築されているため、お客様には、データの安全性が設計段階から考慮されていることを信頼していただけます。
Cisco Live US 2024 で紹介した Webex に関する記事:
引用
[1] The Futurum Group『The Changing Expectations of Customer Experience』(2024 年 2 月)
[2] Webex AI の早期導入ユーザーを対象としたアンケート(2024 年 5 月)