Webex Events によって大きく変わるグローバルなバーチャル トレーニング
シスコのグローバル システム エンジニアリング部門に所属する私にとって、お気に入りのイベントはシステム エンジニアリングに関するバーチャル チーム トレーニングです。これは、プリセールス担当のエンジニアが一堂に会する機会です。それぞれの体験を語り、成功事例や課題を共有するだけでなく、新しいテクノロジー イノベーションに触れ、新しいテクニカル スキルを身につけるチャンスでもあるのです。 コロナ禍の結果、この例年のイベントが真にグローバルでバーチャルな体験へと変容しました。問題は、仕事仲間と対面で会えないことだけではありません。この変化がもたらす心理的な影響の方がもっと重要な検討事項なのです。お互いの課題の共通点を探ったり、アイデアを共有して認められたり、自由な対話や議論を通じて足りない点を補ったりといった、共同体としての機会を失っています。 Webex を活用して、インクルーシブな学習環境を生み出し、参加者同士のつながりに心理的側面から焦点を当てることで、シスコはグローバルなトレーニングの実施方法を変革しようとしています。 1,600 人を超えるエンジニアが参加したグローバルなトレーニング イベントが終わった今、イベントの実施方法や期待を大きく超える成果をもたらしたノウハウを共有したいと思います。
Webex Events プラットフォーム
トレーニングを提供するプラットフォームとして、Webex Events の Webinar モードを使用しました。Webex Webinar には世界中どこからでもアクセスでき、1 万人まで参加可能です。パネリスト機能が利用できるほか、インクルーシブな環境を実現するために現在 Webex App 上で利用できる機能が用意されています (ジェスチャー認識、チャット、Webex Assistant、絵文字によるリアクション、翻訳、文字起こしなど)。Webex Webinar の詳細は、
こちらをご覧ください。 今回のイベントでは、
Webex Desk Pro や Webex Room シリーズといった高パフォーマンスなシスコのコラボレーション デバイスも利用しました。これらのデバイスは Webex Webinar プラットフォームにシームレスに統合され、1080p の高品質ビデオの配信が可能になります。
ビッグ イベントに向けた準備
参加者の心をつかむためには、イベントの最初の 5 分間が重要であることは周知のとおりです。十分な情報を集めてからイベントに臨み、発表者にも準備を整えてもらうためのアイデアを 2 つ紹介します。
- 出席者の関心を事前にチェック: イベントに先だって、Webex Slido を活用した Q&A を 1 週間前から開始しました。参加者の一番の関心事を把握しておき、イベントが始まったら上位の質問にフォーカスできるよう準備を進めました。
- コンテンツを準備するためのスペース: Webex App を使って、セッションごとにスペースを用意しました。発表者は、このスペースを利用してコンテンツを準備し、組み込みのホワイトボード アプリケーションを活用してプレゼンテーションの進め方についてブレインストーミングを行うことができました。イベントの期間中、質問にその場で回答できるよう、難しい質問に対してはどう回答するか事前に議論しておきました。
- 本番: 備えあれば患いなし。発表者全員が準備を整えて歩調を合わせられるよう、Webex Webinar の練習セッションを利用しました。開始時刻が来たら、練習セッションはそこで終了し、そのままメイン イベントへと移行したのです。
Q&A から始まる自由な議論
イベントの内容だけでなく、Q&A の進め方も参加者のエンゲージメント レベルに大きく影響します。エンゲージメントを最大限に高めてもらうために準備した Q&A の環境を以下に紹介します。
- 複数の会場: Webex Slido を利用すると、イベントを設営し、そこで開催される全セッションに会場を開設することができます。メイン イベントは 1 つだけでしたが、セッションごとに会場を設け、そこで Q&A、投票、理解度チェック、アンケート調査を行いました。これによって、参加者はセッションへの集中と一体感のある参加が可能になりました。
- 賛否の投票: Webex Slido を利用すると、参加者が質問に対して賛否を投票することができます (投票機能はデフォルトでオン)。この機能を利用して、最も回答して欲しい質問について素早く意見を集約しました。その質問が Q&A パネルのトップに現れるので、発表者は優先順位に従って回答できます。
- Q&A から始まる自由な議論: 参加者が自身の視点を共有できるように、質疑応答の仕組みを用意しました。これは、セッション中のオープンなリアルタイムの意見交換 (会場の真ん中にある、自由に使えるマイクなど) を仮想化したようなものです。その結果、創造的な意見交換がいくつか生み出されました。その会話の進展と並行して、その内容についてオープンな議論を行いました。
- 理解度チェック: セッションを通して定期的に理解度チェックを行いました。話題を補強したり、参加者が関心を持っているか確認したりすることが目的です。クイズを出し、リーダーボードを掲示すれば、ゲーム感覚で参加してもらうことも可能です。
- セッションに関するアンケートと迅速なフィードバック: セッション終了まで待たずにアンケート調査を実施しました。早めに退席する人がいることが分かっていたからです。Webex Slido では、他の参加者にも開示される「オープン テキスト」コメントを記入することもできたため、貴重なフィードバックを得ることができました。
成果
Webex Webinar と Slido を組み合わせることによって、シスコにおけるグローバルなバーチャル トレーニングに変革がもたらされました。結果を見れば、参加者のエンゲージメントと知識習得のレベルが向上したことは明らかです。
- 70% を超える参加者が意欲的に参加し、4 日間のイベントでおよそ 18,000 回のインタラクションがありました。オフラインのイベントでさえ、エンゲージメントを測定する現実的な方法はありません。Webex Slido はオフライン、バーチャル、ハイブリッドといったイベントの形式を問わず、エンゲージメントを測定できる先進的なソリューションだと言えます。
- 624 の質問と、900 を超える評価が寄せられました。
- セッション後のアンケートへの回答率が 20% 上昇しました (Webex Slido 活用以前は約 4%)。アンケートの結果と、イベントの改善に役立つ前向きで建設的なコメントが増えたことに感銘を受けました。
今後も続く機能向上
今後、シスコは Webex Webinar に分科会場の機能を組み込むことを計画しています。これが実現すれば、小グループでの活気あるコラボレーションが可能になります。
- 分科会場でホワイトボード アプリを活用すれば、小グループの環境で創造的な思考や精力的な問題解決が可能になります。
- Webex と Slido を組み合わせて分科会前にアンケートの記入や投票を実施すれば、特定の知識について理解度をチェックできます。学習コンクールや試験への応用も考えられます。
- イベント会場において対面で参加するセッションを渡り歩くように、出席者は様子を見ながら分科会場間を自由に移動できるようになります。
コロナ禍を経て、トレーニング産業は恒久的な変化を遂げました。ビジネスに必要なトレーニングの実施に Webex を利用したことがない場合は、こちらにアクセスして Webex Events をお試しください。
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