Webex Suite で AI を活用した新たな体験とコラボレーション強化を実現
ソリューションの構築に向けた Webex のアプローチの根幹にあるのは、ハイブリッドワークが成功するように機能を充実させることです。そうしたソリューションにより、今いる場所に関係なく、チームで連携してベストな仕事ができるようになります。2021 年に、Webex Suite を導入しました。これは、Webex ポートフォリオを 1 つの包括的なツールセットに集約したものであり、現代のワークプレイスのニーズを満たすように設計されたコミュニケーションとコラボレーション用の各種ツールをご利用いただけます。
Webex Suite には、会議、メッセージング、通話、ウェビナー、イベント、ホワイトボードなど多様なソリューションが用意されており、ソリューションを個別に購入するよりも費用が最大 40% 安くなります。
この 1 年で、Suite の利用者数は倍増しています。そのうち 70% を超えるお客様が Suite に含まれている Webex 製品を少なくとも 2 種類使用しています。Webex Suite を導入すると、今いる場所やタイムゾーンに関係なく、シームレスに効率よくチームで仕事を進めることができ、組織に莫大な ROI をもたらすことができます。
ここでは、Webex Suite 製品のコラボレーション ソリューションを網羅した最新のニュースをご紹介したいと思います。
目次:
- 会議で AI を活用し、インクルーシブでクリエイティブなコラボレーションを実現
- 仕事の優先順位付けと自分の時間の確保
- シスコデバイスでの会議エクスペリエンス
- 次回のイベントをより良いものにするために
- 拡大の一途をたどるアプリエコシステム
会議で AI を活用し、インクルーシブでクリエイティブなコラボレーションを実現
人工知能(AI)は、私たちの働き方を大きく変えました。これまでよりも楽に速く仕事ができ、効率も上がっています。また、繰り返し発生する時間のかかる作業を自動化して、より複雑でクリエイティブな仕事に集中できるようになっています。とはいえ、生産性を高めて仕事のクリエイティブな側面に集中する時間を確保することだけが、AI の進歩を支える原動力ではありません。
AI が「責任ある AI」でインクルーシブなものでなければ、用意されている強力なツールを全部使ってみようとは誰も思いません。どこにいようと、テクノロジーとどのように関わっていようと、自分が画面に映っていて、声が聞こえていると誰もが感じられるものでなければなりません。Webex では、インクルーシブな AI を目指しています。多様なデータセット、テストの実行、継続的なフィードバックループを土台としており、それらが公正さと正確性を維持しているか定期的に監査されます。Webex のビデオ AI テクノロジーでは、肌の色、顔の特徴、いろいろな髪型といった属性の多様さを考慮することで人種的なバイアスを防ぎ、最もインクルーシブで正確な結果を生み出しています。
本日は、会議で AI を活用してコラボレーションするというビジョンをご紹介したいと思います。
超解像度:どんな対象でもクリアで鮮明な高解像度の映像が得られます。低帯域幅では映像が不鮮明になったり、解像度が低かったり、途切れがちになったりしますが、そうした映像でも改善できます。
ポートレート効果:会議中、人物にフォーカスを合わせたい場合に、参加者の映像に自動的に奥行きを出し、輪郭を強調します。Webex では、人物を切り抜き、特徴を分析し、どこが背景かを評価します。これにより、一人ひとりを最前面に映し、映像に奥行きを与えて輪郭を強調し、各人の多様性を損なうことなく特徴を際立たせることができます。
スマートリライティング:映像内の光量を増減できます。一例を挙げると、Webex ビデオインテリジェンスは照度の低い部分を検出し、画質の大幅向上に必要な最適な照明を予測します。
ジェスチャ検出:言葉以外で感想を伝えることができます。今後は、祝福を表す場合は両手を挙げる、感謝を表す場合は両手を合わせる、好意を表す場合は両手でハートを作るというジェスチャが新たに加わります。
では会議の景色を変更したい場合はどうすればよいでしょうか?AI を活用した新しい 3D 効果を使ってみましょう。イマーシブな映像シーンの中央に自分の姿が映ります。会議向けの 3D 映像効果には多様なオプションがあります。いくつか例を挙げると、紙吹雪、ホタル、ユニバース効果などです。また、ジェスチャ検出で 3D 効果を使用できます。会議中に拍手すると、自分の周りに紙吹雪がひらひらと舞い降りてきます。
BRB(離席中):もはや文字で知らせる必要はありません。ビデオ会議の最中に、コーヒーを飲んだり来客の応対に出たりするために、少しの間席を離れなければならないときがあります。まもなく「Be Right Back(離席中)」機能が利用できるようになります。会議を中断させて参加者に知らせなくてもよくなるのです。コンピュータから離れると、自分の姿が映っていないことが検出され、自動的に画面がぼやけて音声がミュートになります。そしてコーヒーを淹れて戻ってくると、映像と音声が元に戻ります。
会議中に別の作業をしていて、何か重要なことを見逃した経験はないでしょうか。AI を活用した会議サマリー、タスクリスト、チャプター機能を利用すると、会議後時間が取れたときに内容をすばやく確認できます。会議サマリー機能は、会議の要約を自動的に生成します。決定事項とアクションアイテムがはっきりわかるので、時間の節約になり、情報を整理しやすくなります。会議の録画機能では、主要トピックに基づいて会議が自動的にチャプターに分割されます。そのため、自分にとって必要な情報をすばやく探して最も関連性のある部分に簡単にジャンプできます。また、会議サマリー機能でフォローアップタスクのアクションアイテムを割り当てて、全員の認識合わせをすることもできます。
仕事の優先順位付けと自分の時間の確保
Webex アプリでは、会議、チャット、日々のコラボレーションを 1 か所で管理できます。今月、仕事にうまく優先順位を付けて、もっと自分の時間を作れるようにするための新しいオプションを導入します。
現在、異なる時間帯でのコラボレーションに頼って仕事を進めているハイブリッドチームが少なくありません。この結果、通知されるメッセージがあまりにも多くなってしまっています。通知が多すぎると気が散ります。重要な仕事のための時間が削られ、生産性が低下する可能性があるのです。
Webex アプリでは、特に重要なことが通知されるようにカスタムのオプションを選択することで、集中できる時間を増やして仕事の流れを止めないようにすることができます。きめ細かい通知制御により、すべてのメッセージ、ダイレクトメッセージ、スペースメッセージ、メンションのいずれかを選択できます。ワンクリックですべてのメッセージ通知をオフにすることも可能です。
また、勤務時間外にも通知が届いたら、1 日 24 時間仕事をしているようで気が遠くなります。Webex アプリのクワイエットアワー機能では、勤務時間外にクワイエットアワーを設定できるので、燃え尽き症候群の回避に役立ち、仕事とプライベートの線引きがしやすくなります。勤務時間外は通知をミュートするというスケジュールを作成できます。「平日」または「カスタム」のいずれかのスケジュールを選択することも可能です。
チームメンバー同士が異なる時間帯でコラボレーションを行っている場合、各自のスケジュールに合わせて仕事ができますが、メッセージでの情報と要望のやり取りに時間を費やしていたのでは、仕事に集中し、優先事項に取り組み、本当の進歩を遂げるのは難しくなります。
Webex アプリのスペースセクションは、プロジェクトとコミュニケーションに優先順位を付ける場合に便利な機能です。スペースまたはダイレクトメッセージを自分で作成したセクションに追加するか、セクション間でドラッグアンドドロップして、スペースを整理できます。
Webex アプリのパーソナライズされた推奨事項は、メッセージに優先順位を付けることで、また新しいコラボレーション先のグループを見つけることで、より集中して取り組めるようにしたい場合に便利な機能です。メッセージの推奨事項は、最もやり取りの多い相手やダイレクトチームのメンバーとの対話に基づいて Webex アプリの 1:1 チャットとスペースメッセージに優先順位を付けたい場合に便利な機能です。Webex スペースの推奨事項では、自分と似たような人や、似たような取り組みに基づいて、参加する意味がある Webex スペースが提案されます。
シスコデバイスでの会議エクスペリエンス
現在、さまざまなベンダーから提供されている複数のコラボレーション ソリューションに費用を支払っている組織が少なくありません。一方、Webex Meetings はシスコデバイスに付属しているので、お客様はハードウェアとソフトウェアに個別に費用を支払う必要がありません。追加のライセンスも不要です。
共有会議スペースでは、Board Pros や Desk Minis といった RoomOS 上のシスコデバイスで Webex Meetings を自動的に利用できます。デバイス画面上の Webex アイコンをタッチし、次に [Webex 会議を開始する(Start a Webex meeting)] をタッチするだけで、参加者を直接招待できます。スマートフォンで QR コードをスキャンして、会議の詳細を共有することも可能です。
次回のイベントをより良いものにするために
Webex Suite には、あらゆるタイプのコミュニケーションに対応したソリューションが用意されています。チームミーティングからお客様向けウェビナーやハイブリッド会議まで、すべて Webex Suite を利用して行うことができます。Webex Events(旧 Socio)には、イベントプランナーがオンラインイベント、対面イベント、ハイブリッドイベントを開催する場合に必要なすべてのツールが用意されています。今すぐご利用いただける最新の拡張機能をご紹介します。
オンラインイベントとハイブリッドイベントの制作を強化
Webex Events(旧 Socio)には近々、新しいネイティブの Production Studio が導入されます。これにより、イベントの基調講演とセッションの制作レベルが向上します。Webex Events Production Studio では、イベントの対象者向けに完全にブランディングし的を絞ったプロ並みのライブ配信を行えます。ダウンロードや外部ソフトウェアは必要ありません。
参加者用ロビーと組み込み可能な Web サイトコンテンツ
Webex Events の新しいコンテンツウィジェットを使用すれば、簡単にイベント Web サイトを更新できます。アジェンダやスピーカーといった Web サイトコンテンツの更新をイベントチームが行えます。イベントプラットフォームで情報を更新するだけでよく、コードの更新は必要ありません。
対面イベントの会場に参加者が登場したら挨拶するのと同じように、新しいイベントロビー機能により、オンラインイベントと対面イベントの参加者同士がイベント開始直後から相互に交流できるスペースを提供します。ロビーの機能は参加者を出迎えることだけではありません。アジェンダ、スピーカー、スポンサーといったイベントの最も重要な情報をロビーに表示することができます。最も重要なイベント情報が常に中央に表示されるようにするのがベストです。
拡大の一途をたどるアプリエコシステム
あらゆるワークフローに対応した新しいアプリ
この 3 か月間というもの、パートナー様と共同で 35 を超える新しいアプリを Webex Apphub に追加することに忙殺されていました。追加されたアプリは、会議、通話、コンタクトセンター統合、ボット、組み込みアプリに加えて、AI とコンプライアンスの統合など広範囲のニーズに対応しています。ここでは、お客様のワークフローをシンプルにし、インクルーシブを推進し、コンプライアンスニーズに対処するための機能をいくつかご紹介します。
Mindtickle:Mindtickle 向けに Webex ボットが提供する自動リマインダを使用すれば、販売チームがトレーニングとラーニングコースを忘れずに受けて、最新の情報を維持できます。
Raddle:リアルタイムの情報に基づいて、インクルーシブで公正な会議を行うことができます。最も多く発言している人は誰で、まだ発言していない参加者は誰かを特定できます。
CallCabinet:コンプライアンス目的での通話の録音と分析に欠かせない統合機能です。ぜひチェックしてみてください。Webex Calling のマルチテナントと専用インスタンス、Webex Contact Center でご利用いただけます。
新規統合の数が非常に多く、とても全部は紹介しきれません。詳細については、Webex Apphub をご覧ください。
組み込みアプリの新しい拡張機能についてもご紹介したいと思います。[お勧めのアプリ(Suggestions for You)] ラベルでユーザーにアプリを提案する場合に、どのアプリを最初に表示するかを決定できるようになりました。これにより、組織に推奨するアプリを目立たせることができます。また、ユーザーグループを作成して、特定のユーザーだけが基幹業務アプリを使用できるようにすることもできます。ユーザーは最もよく使用するアプリに簡単にアクセスできるだけでなく、新しいアプリを見つけることもできます。最もよく使用するアプリは「お気に入り」に登録して、アプリのパネルの前面中央に表示しておくことができます。
Webex は極めて柔軟性に優れており、ユーザー固有のニーズに合わせたさまざまな統合タイプが用意されています。Webex Apphub ページでは、数百に及ぶ Webex 統合の詳しい情報をご確認いただけます。必要なアプリが見つからない場合は、組織に合った統合を独自に構築することもできます。詳細については、開発担当者の方に https://developer.webex.com をご確認いただいてください。
日々、Webex Suite の価値を高めるために尽力しています。今後も、すべての基盤である Webex アプリでの AI 活用を促進し、エクスペリエンスを高度にパーソナライズできるカスタマイズ機能を実現し、ハイブリッドワーク向けに数々の充実したコラボレーション ソリューションを提供していきます。
Enterprise Connect 2023 で発表された Webex の詳しい情報: