自動車部品やスマートフォン、スニーカーなどの貨物は、店舗の棚に並ぶまでに長い時間をかけて輸送されます。こうした貨物は輸送用コンテナで世界各地に運ばれますが、その輸送を支援しているのが Contecon Manzanillo 社のような企業です。
サービスブローカーと直接取引の顧客が、計量、混載、再混載、検査など、Contecon Manzanillo 社の専門的な輸送コンテナサービスを利用しています。International Container Terminal Services, Inc.(ICTSI)の子会社である Contecon Manzanillo は、メキシコ、ラテンアメリカ、アジアの海運会社を結ぶマンサニージョ港で操業しており、メキシコ国内に入る全貨物の約 48% を扱っています。ICTSI は 5 大陸 20 か国で 34 箇所のターミナルを運営しており、Contecon Manzanillo 社はそのうちの 1 つです。
大量の貨物を扱うことにかけては、Contecon Manzanillo 社には豊富な実績があります。メキシコで最も利用者数の多い港の 1 つがマンサニージョ港なのです。同港に割り当てられた 1 ヘクタールの区画で、Contecon Manzanillo 社は、8 人のカスタマーサービス担当者と 2 人の監督者のチームで、毎日最大 1,000 個の輸送コンテナを処理しています。
顧客からの大量の問い合わせを処理するためのシステムがうまく機能しないことが明らかになったとき、同社は、顧客サービスの合理化を図るためにシスコの Webex に注目しました。
連携しない多数のシステムの統合とカスタマーサービスの問題解決時間の短縮
この 10 年間、8 人のカスタマーサービス担当者は電話やメール、WhatsApp メッセージなど各種システムを使用して、顧客からの大量の問い合わせを処理してきました。それぞれの問題は脈絡なく発生するため、担当者は詳細情報を探す必要があり、顧客に同じ内容を繰り返すよう頼まざるを得ません。問い合わせの解決には何時間もかかっていたため、顧客はより迅速に回答を得ようとして、同じ問題を複数のチャネルで報告していました。
顧客の問題を効率よく処理して解決する必要性を感じた Contecon Manzanillo 社は、メキシコを本拠とするシスコ パートナーの Unified Networks 社の助けを借りてデジタル トランスフォーメーション計画に着手しました。その目的は、ワークフローを最新化し、情報を結び付け、社員の業務効率を上げ、カスタマーサービスの質を向上させることです。
Contecon Manzanillo 社は Webex プラットフォームの機能を活用して、Salesforce CRM を Webex Callingと統合しました。この統合により、電話を取った担当者が、未解決の問題を含む顧客の Salesforce レコードを画面上に表示できるようになりました。顧客の問題をより迅速に解決するために必要な情報が得られるようになったのです。
Webex App for Salesforce で情報を結び付け、業務効率を向上
Webex Calling の統合は、大規模な変革プロジェクトの一環として行われました。この計画は、Contecon Manzanillo 社の業務を進めるために必要な多数のシステムを接続するというものでした。同社の担当者が顧客の問題を解決するためには、多くの場合、ターミナル運営システム、Web プラットフォーム、SAP インスタンスなどのソースからの情報を参照する必要があります。Salesforce を使用することで、同社はこのすべてのデータを統合することができました。Webex App for Salesforce の統合によって、いつでもすぐに必要なデータを参照できるようになったのです。
Webex App for Salesforce の統合により、担当者が毎日使用するシステムに Webex Calling(や Webex Messaging、Webex Meetings)の強力な機能が加わり、可能な限り最高のカスタマーエクスペリエンスを提供する上でのコンテキストの切り替えが最小限に抑えられます。Salesforce の管理者は、Webex App Hub からアプリをダウンロードして Salesforce インスタンスにインストールし、Webex Calling、Webex Meetings、Webex Messaging を追加することで、標準オブジェクトやカスタムオブジェクトのレイアウトを作成できます。Contecon Manzanillo 社は、この統合の基盤を構築するために Webex Calling を選択しました。
Contecon Manzanillo 社 CIO の Martin Orozco 氏は、「Webex Calling の統合により、非常に簡単にシステム間の顧客データの流れを確保できるようになりました」と述べ、「Webex の実装には 6 週間かかりましたが、Webex Calling への移行には 2 日しかかからず、問題なく導入できました」とも語っています。
統合を設定すると、電話をかけてきた顧客の電話番号が Webex Calling API により Salesforce に渡されます。その番号をシステムがキーとして使用して、該当するものがあれば顧客レコードを取得します。つまり、カスタマーサービス担当者は、電話を受けるとすぐに、顧客のアカウントデータ、連絡先、最近の問題、問題の履歴、コンテナの追跡情報、請求の詳細、チャネルの対応状況のすべてを 1 か所で確認できるため、顧客の問題をより迅速に解決できるのです。
Webex Calling と Salesforce の導入により待ち時間を短縮し、時間を有効活用
Contecon Manzanillo 社の合理化の取り組みは報われました。さまざまなシステムの情報を一本化し、Webex の機能を利用することで、通常の問題の解決にかかる時間が 75% 短縮されました。
メリットを享受しているのは、顧客と担当者だけではありません。他の事業部門(請求関連の問題に対処する財務部門など)と容易に連携できるので、問題を解決しやすくなっています。この統合により、チームメンバー間での顧客レコードの共有が簡単になり、特定の問題の詳細を調べるのに費やす時間がさらに短縮されます。
Contecon Manzanillo 社は将来を見据えて、さらなる業務変革を検討しています。新たに確保された担当者の時間を他の重要な業務にどう割り当てられるかを探り始めているほか、新しく統合されたシステムから収集できる指標を使用して、自動化やプロセス改善の機会を見出そうとしています。
さらに、同社は事業の拡大を検討しており、販売ワークフローをカスタマー サービス エクスペリエンスと同じくらい劇的に強化できるかどうかの調査を行っているところです。機能拡張を図ることで、Contecon Manzanillo 社は、リードや商談などの追加のオブジェクトタイプや、Meetings や Messaging などの Webex ツールキットのさまざまなツールを活用して、見積もりから入金までのサイクルを短縮できるようになります。
Contecon Manzanillo 社がどの道を追求しようとも、Webex プラットフォームの機能と拡張性が同社をサポートします。
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