評判に違わぬ AI の実力
昨年 Webex は、生成 AI を活用した AI Assistant と目的特化型の各種ツールをリリースしました。これらを利用すれば、企業は顧客に次世代型の体験を提供し、業務とコラボレーションをさらにレベルアップできます。
AI Assistant は、革新的なオーディオおよびビジュアル機能を備えた AI です。早期から導入しているお客様は、Webex Contact Center、シスコ コラボレーションデバイス、Control Hub、Webex アプリケーションのすべてに改善やメリットがあったと実感されており、将来的にもさらなる改善やメリットが見込めると回答されています。では、これらの調査結果について、詳しく説明していきましょう。
調査結果の示すところははっきりしています。AI は、職場を一変させる画期的な存在となります。しかも、その導入効果は充実しており、測定もできます。Webex AI を導入した企業は、パーソナライズされた顧客体験を提供し、ワークフローを合理化し、生産性を高めるとともに、効率と顧客満足度の大幅な向上を実現しています。
生産性の向上 | コラボレーションの改善 | 効率の向上 | 顧客満足度の向上 |
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最大 8 時間 1週間あたりに節約できた従業員の時間 | 80% コミュニケーションがよりクリアになって気が散らなくなった | 81% 回答者が会議の効果が大幅に向上した | 3 倍 対応内容を活用することで上がったエージェントの対応スピード |
目次
AI が顧客体験のギャップを埋める
顧客体験の状況は、劇的に変化しています。The Futurum Group 社が公開した最近の調査レポートによると、直近のカスタマーサービスによる対応に非常に満足したと回答した顧客は 25% にすぎません。また、94% の人が、体験の質の低さが原因でやり取りを中止したことがあると回答しました。一方、Webex Contact Center を導入している企業の場合、カスタマージャーニーのどの段階でも利用できる AI 機能のおかげで、顧客の期待を上回るカスタマーサービスを実現するとともに、エージェントの心身の健康状態も向上させています。
エージェントの対応力向上
Webex Contact Center に搭載されている AI を活用した機能を使えば、顧客の抱える問題をエージェントがスピーディに解決できるようになります。
- 80% が、これまでより的確に顧客に対応できるようになったと回答。
- 88% が、通話の中断を挟んでも、顧客の問題にスピーディに対応できると回答。
- 93% が、顧客の履歴と背景情報をより早く把握できるようになったと回答。
- 80% が、会話がクリアになってノイズがなくなり、気が散らなくなったことを実感。
- 80% が、疲弊検知機能による警告とタイムリーな休憩により、これまでより効率的かつストレスなく会話できるようになったと回答。
顧客満足度が向上
Webex Contact Center の AI 機能を使えば、全般的な顧客満足度を高められます。
- 60% が、顧客満足度スコアが向上したと回答。
- 3 人に 1 人が、電話対応時間が 10% 短縮されると予測。
- 70% が、エージェントの対応スピードが 3 倍以上になると予測。
- 68% が、AI を活用した健康状態アラートは、エージェントの心身の健康状態と会社に対するロイヤルティに効果的だと回答。
ビジネス上のメリット
顧客体験を担当するリーダーは、さまざまなビジネス上のメリットを得られると予測しています。
プロセスの改善と効率の向上
調査によると、顧客体験の特に重要な課題のうち、以下のものは Webex AI を導入することで解決できます。
- 顧客からの問い合わせを、数秒以内に適切なエージェントにインテリジェントに割り当てる。
- 顧客からの定型的な問い合わせや定型業務の処理を支援し、より複雑な業務に時間を費やすことができる。
- さまざまなチャネルにわたる大量の顧客データを数秒以内に分析する。
- 予測的なインサイトをもとに、パーソナライズされたプロアクティブなカスタマーサービスを提供する。
- 顧客とのやり取りをリアルタイムで分析し、センチメントを検出する。
- 顧客が使用する言語を使って効果的なコミュニケーションをする。
Webex AI は、非常に多くの組織で、顧客と顧客対応担当者の体験の質を向上させています。Webex Contact Center でご利用いただける Webex AI の最新のイノベーションをぜひご確認ください。以下のような機能をご紹介しています。
AI が業務とコラボレーションにもたらす具体的なメリット
ハイブリッドワークには、オフィスや自宅など、あらゆる場所で働く人々がうまくコラボレーションできるようにするための専用ツールが必要です。Cisco AI Assistant for Webex は、生産性を向上させコミュニケーションを改善するうえで、重要な役割を果たします。
これらの高度な AI 機能を活用している組織では、会議の効果が大幅に向上しています。また、リモートワークやハイブリッドワークをしている従業員の心身の健康状態が向上しています。
従業員の生産性が向上し、貴重な時間を 1 日中節約できるようになることで、優先度の高い業務に集中できるようになります。
こうした AI ツールは、時間の節約になるだけでなく、チームメンバー間のコミュニケーションとコラボレーションを促進します。
Webex AI を導入すれば、あらゆるワークスタイルにメリットがあります。たとえば、Deutsche Telekom 社のソリューションアーキテクト Sebastian Leuser 氏は、特に気に入っている Webex の AI 機能について、次のように語っています。
「私はノイズ除去や仮想背景などの Webex の AI 機能を長年愛用してきましたが、メッセージ要約機能を使い始めてからは、これが新しいお気に入りになりました。メッセージ要約機能を使えば Webex スペースで行われている会話の内容が短くまとめられて提供されるので、自分にとって重要な会話に集中することができます。要約の質の高さには最初から驚かされました」
Webex AI は、リモートで働いていても、オフィス勤務でも、外出先で作業する場合も、コラボレーションを改善し、これまでにない働き方を実現します。Webex Suite でご利用いただける Webex AI の最新のイノベーションをぜひご確認ください。以下のような機能をご紹介しています。
AI がインテリジェントなオフィス体験を実現
多くの従業員が、少なくとも週に数日はオフィス勤務を再開していますが、従来のオフィス
環境の設備では、最新のハイブリッドワークには十分に対応できません。オフィスの役割は、働くうえで必ず行かなければならない場所から、従業員がコラボレーション、アイデア考案、トレーニング、コミュニティ形成に取り組む場所へと進化しています。ただ、ハイブリッドワークが広まれば、全員が同時にオフィスにいるわけではなくなります。自社のオフィスがハイブリッドワークに対応できる状態になっていると考える従業員の割合は 42% にすぎません。
誰もが対等だと感じられるような没入感のある体験を作り出したければ、AI を活用した音声インテリジェンスとビデオインテリジェンスを搭載したコラボレーションデバイスをワークスペースに導入する必要があります。NVIDIA のテクノロジーを組み込んだシスコのデバイスなら、最先端のコラボレーション体験を実現し、オフィス勤務のチームとリモートで働いている同僚の間のギャップを効果的に解消できます。
以下のとおり、AI を活用したコラボレーションデバイスを使えば会議の効果が高まることが証明されています。
- 81% が、会議の効果が大幅に向上したと回答。
- 80% が、生産性、プレゼンテーションの質、コラボレーション能力が向上したと回答。
- リモートワーカーの 71% が、ハイブリッド会議中に感じる一体感が増したと回答。
- 86% が、リモート参加者、会議室内の参加者、外出先からの参加者が混在する会議で、疲労が大幅に軽減されて集中力が高まったことを実感。
Designit 社のマネージングディレクタ Niklas Mortensen 氏は、AI を活用したデバイスの効果を目の当たりにしています。「スタジオ間のコラボレーションが非常に重要になっています。以前もやっていなかったわけではありませんが、もはや国境は関係ありません。全員がリモートでコラボレーションして働ける環境が整ったからです。クライアントもそのことを認識しています」
シスコのデバイスには、音声インテリジェンスとビデオインテリジェンスが搭載されています。AI を活用した機能をあらゆるワークスペースに組み込んで、ワークプレイス体験を一変させることができます。
AI 時代のセキュリティと管理性
IT チームの体験
Webex のお客様が AI Assistant を活用してハイブリッドワークを強化し、革新的な顧客体験を提供しているのを目の当たりにできるのは素晴らしいことです。では、ソリューションの評価や実装、問題の解決を担当するチームにとって、AI Assistant はどう役立つのでしょうか。
IT チームの場合、大幅な時間節約の効果もあります。IT 管理者の 73% が、AI を活用した検索を使うことで、1 週間あたり 8 時間の節約になると見込んでいます。IT チームは、一括管理のためのプラットフォームである Control Hub に AI を組み込めば、障害対応や問題解決のために割く時間を減らし、すべての従業員の体験を向上させるという、より戦略的な役割に徹することができます。
信頼できるセキュリティ
AI の導入にあたっては、どの組織にも懸念事項があるものです。Dimensional Research 社が公開した最近の調査レポートによると、最大の懸念事項はセキュリティです。
シスコは、AI ガバナンスと AI テクノロジーの責任ある実装の重要性を認識しています。AI Assistant は、業界トップクラスのセキュリティ基準を満たしており、安全なエンドツーエンドの AI ソリューションをお客様に提供します。詳細については、シスコの Trust Portal をご覧ください。
まとめ
以上で紹介した調査結果から、AI は単に評判に違わぬ実力を持つだけでなく、私たちの働き方や、やり取りの方法を変革させつつあることがわかります。あらゆるやり取りに AI をシームレスに組み込むことで、生産性、コラボレーション、顧客満足度を、いまだかつてないレベルまで高められるようになります。Webex AI を活用することで実現する未来の働き方と顧客エンゲージメントのあり方を受け入れ、組織にもたらされる改善を実際に体験してみてください。
Webex AI について詳しくは、こちらをご覧ください。また、WebexOne 2024 で公開される最新情報にもぜひご注目ください。
調査方法
Webex AI および AI Assistant の早期アクセスプログラム(EAP)のユーザーアンケートは、ご利用企業の 1,000 人以上のユーザーと、EAP に参加しているシスコ従業員 500 人以上を対象に実施されました。回答にかかる時間は 6 ~ 12 分で、2024 年 5 月 1 日から 2024 年 5 月 21 日の間に全世界で実施されました。完全に匿名のアンケートです。
アンケートの内容は Webex 製品の利用体験について尋ねるもので、ユーザーの利用状況に応じて質問を変えています。Webex 製品(Webex Suite、Webex Contact Center、シスコ コラボレーションデバイスなど)のいずれか 1 つに特化した体験に関する質問は、当該製品を使用していると答えた回答者にのみ回答を求めました。
アンケートの対象市場
アルゼンチン、ベルギー、ボリビア、カナダ、デンマーク、フランス、ドイツ、インド、アイルランド、イタリア、オランダ、シンガポール、スペイン、スイス、台湾、英国、米国