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私たちは今、働き方やコラボレーションのあり方を確実に変える、大きな技術的変革の真っただ中にいます。 AI がもたらす利点はすでに目にしていますが、AI ファーストの世界では、人と人との交流や体験がこれまで以上に重要になります。
体験、つながり、交流、これらがコラボレーションの核心です。 リアルタイムのディスカッション、アイデアの共有、ブレインストーミングなどを行う中で、チームが前進し、本当にやるべき仕事が成し遂げられるのです。 顧客もさまざまな方法で関わることを望んでおり、 顧客が満足するかしないかは、顧客とつながる力にかかっています。 顧客体験に AI を活用するハードルは高く、そのためには人と人との交流をより良いものにする必要があります。
体験が重要なのは、こういった理由からです。 どんな技術も、たとえ AI であっても、仕事の人間的な要素に役立つものでなければなりません。 人間が意識しないバックグラウンドで静かに機能し、物事をより簡単に、より適切に、より速く処理できるようにするものでなければならないのです。 Webex のコラボレーション ポートフォリオはこの目標を念頭に置いて設計されており、顧客と従業員に比類のない体験を届けます。
顧客体験
優れた顧客体験を届けるために必要なものを揃えるハードルは、かつてないほど高くなっています。 顧客は使い慣れたコミュニケーションチャネルでアクセスできる、パーソナライズされた体験を期待しています。 そのため Webex では、音声だけでなく、さまざまなデジタルチャネルに対応したワールドクラスのコンタクトセンター プラットフォームを構築しました。
Webex Contact Center
Webex Contact Center は、Webex Suite と同じプラットフォーム上に構築されています。つまり、ワークロード全体で AI を含むイノベーションを拡張できるということです。 Webex では、AI が顧客体験に大きな影響を与えること、そして顧客体験の未来がインテリジェントになることを確信しています。
The AI Assistant for Webex Contact Center
AI Assistant for Webex Contact Center は、自己学習型のコンタクトセンターの要となる部分です。 Webex では、業界をリードする AI 機能をすべての重要な箇所に導入しています。これは、エージェントとお客様双方の利便性を考えたものです。 現在ベータ版として提供されているトピック分析や自動顧客満足度(CSAT)スコアなどのイノベーションは、大量のデータをインテリジェントに分析することによって、エージェントのパフォーマンスを向上させ、顧客満足度を最大限に高めます。
Webex には、会議やメッセージ、通話の要約機能がありますが、これを可能にしている音声および言語インテリジェンス機能により、仮想エージェントが実現し、中断した会話の要約も可能になります。 ベータ版の提供は今年後半を予定しています。 AI を活用した応答の提案、エージェントのコーチングのハイライト、対応内容のまとめといった機能も今年後半にベータ版が提供される予定です。
新しい CRM との統合
Webex Contact Center には、ワークフォース最適化の新しい品質管理機能も導入することになっています。素晴らしい価値を届け、顧客体験の向上を支援することが目的です。 これらの品質管理機能に加え、Salesforce、ServiceNow、Dynamics 365 向けの新しい CRM 統合機能が、2024 年 7 月までに Webex Contact Center のライセンス価格に含まれる予定です。
Webex Customer Experience Essentials
すべての組織が大規模な専任のカスタマーサービス担当チームを必要とするわけではありませんが、それでも優れた顧客体験を提供する必要があります。 そうした組織のために開発したのが Webex Customer Experience Essentials です。 必要不可欠な CX ツールと業界をリードする Webex Calling を組み合わせることで、強力でありながら簡単に使えるソリューションを Webex アプリケーション内で提供します。 Webex Customer Experience Essentials は現在一般に提供されており、従業員の誰もが快適な顧客体験を届けられるようになります。
発表内容と、自己学習型のコンタクトセンターが顧客体験を変革する方法の詳細については、Lorrissa Horton の最新ブログをご覧ください。
従業員体験
従業員と会社はオフィス勤務に戻る準備ができているにもかかわらず、オフィスの準備は整っていません。 最近の調査によると、オフィススペースの 50% 以上がいまだに個人専用の作業スペースに充てられています。しかしそれは、今の働き方には不適切です。個人作業なら自宅でもできます。
従業員は、コラボレーション、アイデアの創出、コミュニティの構築などのために、オフィスに来る必要性を強く感じています。 最新のハイブリッドなオフィス環境なら、従業員が求める体験を提供することができます。ただしそのためには、オフィス面積の使い方を再考し、その大部分を会議室やハドルルーム、フリーアドレスに割り当てる必要があります。
最新のテクノロジーで実現する現代のワークスペース
遠隔地の参加者にまで対面のコラボレーション体験を広げるには、ワークスペースでビデオを使用できるようにする必要があります。Webex ではこれを「Distance Zero(距離ゼロ)」と呼んでいますが、遠隔地にいる参加者が実際にその場にいるような感覚を得るためには、ワークスペースにカメラとモニターを設置するだけでは不十分です。 最新の AI の進歩によって実現する音声インテリジェンスとビデオインテリジェンスを搭載した、最新鋭のデバイスが必要です。
新しい Cisco Board Pro G2 は、あらゆるスペースに最新の体験をもたらす理想的なデバイスです。 Board Pro シリーズは、業界で最も用途の広いオールインワンのビデオデバイスとして設計されています。 インテリジェントなデュアルレンズ カメラシステムと強力な新しい NVIDIA モジュールにより、ビデオが飛躍的に強化されています。 バーチャルな AI ズームやマルチストリームのレイアウトなど、新しい RoomOS のイノベーションを組み合わせることで、あらゆる会議室やオープンスペースで Distance Zero を実現することができます。
もちろん、従業員が 1 人で仕事をするためのスペースは今でも必要ですが、専用スペースは過去のものです。 フリーアドレスを採用したオフィスへの通勤を価値あるものにするには、パーソナライズされた体験を提供する必要があります。 受賞歴のある Cisco Desk シリーズのデバイス(Desk Pro、Desk、Desk Mini)は、あらゆるワークスペースでパーソナライズされた一貫性のある体験を生み出すのに理想的です。
さらに、最新の個人用ワークスペース向けデバイスである Cisco Desk Phone 9800 シリーズを発表しました。 簡単に言えば、これまでに生み出した中で最高の企業向け電話機であり、電話の機能をはるかに超えています。 デスク予約デバイスとしても使用でき、背景ノイズ除去などの AI が初めから組み込まれています。 ホットデスキング機能とデスク予約機能を兼ね備えたデバイスであり、Cisco Spaces を使った事前予約が可能です。 また、緑色のランプが点灯している電話機に近づき、QR コードをスキャンしてチェックインすると、パーソナライズされて使い慣れた Webex 環境を利用できます。
Cisco 9800 シリーズや、その他の新しいデバイスの詳細については、Snorre Kjesbu のブログをご覧ください。
自動車向け Webex | フォードとリンカーンでの新たなデジタル体験
Webex by Cisco では、どこからでも仕事ができる柔軟性と選択の自由を提供し続けています。 本日は、フォードとリンカーンで Webex アプリケーションを使ったまったく新しいデジタル体験が可能になったことを発表しました。 Webex はフォードとリンカーンの車両の一部に、没入型会議と音声通話を初めて導入しました。スマートフォンやモバイル機器を必要としないシームレスな接続性を提供しています。 ユーザーは、車内のタッチスクリーンから直接、安全に通話や会議に参加できます。 運転中は、通常の Webex 通話と同様に音声専用モードが機能し、気が散るのを最小限に抑えます。 駐車すると、共有コンテンツやビデオの閲覧、カスタマイズ可能なレイアウトなど、完全な没入型 Webex ミーティングが利用可能になります。 シスコではクルマをオフィスの延長として捉え、「仕事とは、どこに行くかではなく、何をするかである」という考えのもと、取り組みを強化しています。
Cisco AI Assistant for Webex Suite
オフィスでも、外出先でも、自宅でも、従業員に驚くような体験を届けるには、多くのワークロードに拡張可能な、AI を活用したイノベーションが必要です。 そのため、業界で最も包括的なコラボレーションスイートである Webex Suite で Cisco AI Assistant for Webex を利用できるようにしました。 Webex 向け AI Assistant は、コミュニケーション、生産性、意思決定を改善することによって、優れた従業員体験を提供できる強力なツールです。 会議やメッセージの要約で時間を節約できることが、お客様からご好評いただいています。
「Webex の AI Assistant の会議要約機能は、当社にとってまさに画期的なものです。議事録係が不要になり、出席者全員がメモを取らずに、会議の内容に集中して参加できるようになりました」
– Paychex 社
Paychex 社のお客様には、今週発表した別の AI 機能も気に入っていただけるでしょう。 たとえば会議中に「最終的な決定事項は何だったか」、「自分のアクションアイテムはあるか」といったことの確認をしたい場合に、AI Assistant が役に立ちます。 質問をするだけで、AI Assistant が会議で話された内容を検索し、必要な情報を見つけ出します。 また、最近発表された AI Assistant の機能には、作成したメッセージを送信する前に 100 以上の言語に翻訳する機能があります。 同様に受信したメッセージを翻訳する機能も導入します。
AI を活用したクラウド電話
通話は依然として、顧客、パートナー、見込み客をつなぐ中心的存在です。 なんと、Webex Calling のユーザー数が 1,400 万人を突破しました。世界 150 以上の市場でご利用いただいています。 最近発表した AI を活用した会話要約機能は、会話の重要な部分をキャプチャして要約するものであり、素早く内容を振り返ることができます。 さらに、拡張可能な新しい Calling Dock も発表しました。これにより、マルチコールウィンドウ、通知、設定などの強力な通話機能に素早くアクセスできます。 Calling Dock は、Webex Calling for Microsoft Teams とも連動します。 両機能は今後数週間以内にベータテストが開始される予定です。 Webex Calling の包括的な製品については、こちらをご覧ください。
IT 部門の体験
Webex のイノベーションはもちろん、ツールを導入、管理する重要な関係者である IT リーダーにとっても役立つものです。Webex Control Hub では、アプリケーション、ユーザー、デバイス、コンタクトセンターのすべてを一元管理できるので、すでに市場で最高の管理環境となっています。 また、現在一般に提供されている Webex Calling 向け ThousandEyes と Video Mesh によって機能がさらに向上しています。 この統合により、IT 部門はホップバイホップのネットワーク経路を可視化し、問題を迅速に特定してトラブルシューティングできるため、エンドユーザーに優れた体験を提供できます。
AI 主導の世界で人と人とのつながりを促進
AI によって大きな変革が起きていることは間違いありません。 従業員と顧客のニーズは進化しており、シスコはそれに対応します。 Distance Zero 感覚が味わえる環境を職場で実現するにしても、パーソナライズされた便利な顧客体験を届けるにしても、AI を活用したこれらのツールは、存在を意識させずにバックグラウンドで静かに機能すべきです。 AI ファーストの世界では、人と人との交流の質がこれまで以上に重要です。 そのため Webex では、単なる場所ではなく、テクノロジーと人間性が融合する場、そして、仕事が体験になる場を作り出すことによって、企業が比類のない体験を届け、何よりも重要な交流を促進できるよう支援しています。
Enterprise Connect 2024 で発表された Webex の詳しい情報: