新しいワークプレイス:AI とコラボレーションデバイスによる強化

On By Snorre Kjesbu1 Min Read
Office Space Equipped With Various Webex And Cisco Devices | Feature

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仕事とは「どこへ行くか」ではなく、「何をするか」です。 革新的なハイブリッドワーク環境では、「働く場所」に境界線は存在しません。 待合室、キッチンテーブル、カフェなど、従業員はどこからでも生産的かつ効率的に働く方法を知っています。

ただし、2024年の現在でもオフィスが重要であることに変わりはありません。 コラボレーションの種類によっては、トレーニング、アイディア出しのように一緒にいることで成長するものがあります。 シスコは、これらの新しいハイブリッドワーク体験を全世界でサポートするためにオフィスの再設計を進めています。

Distance Zero:会議室の変革

自社オフィスの変革を進めるなかで、明確になったことがあります。それは、現代のワークスペースでは、リモートで働く社員のサポートが必須だということです。 実際、98%の会議に 1人以上のリモート参加者がいます。 そのため、シスコのコラボレーションデバイスを設計する際には、距離の影響を軽減することに重点を置いてきました。 私たちはそれを「Distance Zero」と呼んでいます。 つまり、強力な AI を活用することで、世界中のどこにいる同僚とも同じ部屋にいるように感じられるデバイスの作るという考えです。 シスコはこの目標に何年も取り組んできました。そして、将来の AI の可能性を確信し、2016 年に NVIDIA とパートナーシップを提携して Jetson モジュールを組み込み、そこに RoomOS プラットフォームを構築しました。 この決断によって、市場をリードするシネマティックミーティングをはじめ、ハイブリッドワークのための数多くの音声やビデオインテリジェンスツールの基礎を築くことができました。

AI 搭載デバイス

強力なソフトウェア体験は、パワフルなハードウェア機能との組み合わせによって実現します。 お客様からの要望をうかがうなかで、小規模な IT チームが複数のサイトや多くのスペースを管理するための、AI を活用した体験の拡張をサポートするハードウェアへの大きなニーズがあることに気づきました。 そこでシスコは昨年、Room Kit EQX を発表しました。Room Kit EQX は、複数のテクノロジーを駆使したルームソリューションにありがちな複雑性とコストの問題を回避し、大規模な展開を容易にした統合ソリューションです。

シスコは AI を活用した体験の展開を革新し、シンプル化を継続して進めています。 2017年には最初のオールインワン型のコラボレーションボードを発表し、2021年にはその後継機種として Cisco Board Pro を発表しました。 本日は、統合型フォームファクターで、AI を活用した先進的な体験をもたらす最新機種を発表しました

Webex シネマティックミーティングを会議スペースで活用

Board Pro G2 の紹介

Cisco Board Pro G2 驚くほど高性能なオールインワン ソリューションです。このデバイスでは、ビデオ機能を大幅に強化しています。 Room Bar Pro シリーズとして初めて搭載された 96MP デュアル カメラ システムは、ホワイトボードに向かって立っている人だけでなく、会議テーブルの離れた場所に座っている人さえも、高品質で撮影します。 また Board Pro G2 には強力な新しい NVIDIA AI モジュールが搭載されているため、シネマティック ミーティングなどの次世代の高度な AI イノベーションをサポートする将来性も備えています。 すべての機能が統合されているうえ、様々な取り付けオプションが用意されているので、迅速に設置でき、どのような会議スペースにも適応します。さらに同じ手順で他の会議スペースに拡張して展開でき、高度な技術スキルや労力をかける必要がありません。

このデモ動画からもわかるように、多くのインテリジェントな機能を連携させて「映画のような」会議体験が実現されています。 第一にマルチストリーム テクノロジーのサポートです。 これにより、話者のクローズアップと部屋全体の様子という 2 つの信号を仮想空間に送信できるようになります。 リモート参加者は、同意を示す表情、ちょっとした余談、さらには視線の向きなど、会議室内の様々なコンテキストを見逃さなくなります。

次に「クロスビュー」と呼ばれる機能です。これはデモ動画の中にも出てきたマルチカメラをインテリジェントに切り替える機能です。これが、一般提供されるようになったのです。

シネマティック体験の新しい側面は、AI 仮想ズームです。これは、カメラから遠く離れた場所に座っている参加者をズームすると画像が粗くなるところを、インテリジェントにクリーンアップする機能です。 これにより、部屋の奥まで鮮明な画像を生成できるようになり、IT チームはこれまでよりも広い部屋に Board シリーズを導入できるようになります。 AI 仮想レンズは、Board Pro G2 と Room Bar Pro の両方で利用可能になります。

ハイブリッドオフィスにおけるフリーアドレスの課題

お客様と話をすると、多くの従業員が週に 2 ~ 3 日オフィスに出勤しており、それらの従業員が業務を行うためのスペースを用意する必要があることが分かりました。 このようなスペースは、お客様に電話をかけたり、会議の合間の 1 時間に集中して作業するといった使い方が考えられます。 個人専用のワークスペースという従来の概念は消えつつあります。代わりに「個人用のデスクがないのであれば、従業員がオフィスに出社する目的は?」という疑問が沸き上がってきます。

お客様のなかには、ハイブリッドワークとデスクスペースを両立させるためのソリューションを模索しているという話をする方もいらっしゃいます。利用可能なデスクを見つけるための方法、それを予約するための予約パネル、一時利用となるスペースから電話や会議をするためのコラボレーションデバイスなどです。 しかし、IT チームにとって、すべてのデスクスペースに個別のテクノロジーを導入するのには困難が伴います。 人件費、設置、ケーブル配線、許認可などのコストは多額であり、言うまでもなく、こうした作業が小規模な IT チームの肩にのしかかることになるのです。 これを効果的に拡張するにはどうすればよいでしょうか?

モデルB 将来のコンタクトセンターデスク

シスコの革新的なソリューション:Cisco Desk Phone 9800 シリーズ

この度、シスコが発売した Desk Phone 9800 シリーズは、スケーラブルかつ持続可能な方法でオープン デスク スペース テクノロジーを再考するために開発されました。 このデバイスは単なる電話ではなく、ネットワークに接続するだけで信じられないほど簡単に導入できます。 また NFC タグにより、箱を開けることなくプロビジョニングでき、大量のプロビジョニングが容易になります。 この 1 台のデバイスだけで、多くのソリューションが利用できます。

  • デスク予約システム:専用のデスクスペースがないため、従業員は出社前に業務を行うための場所(タッチダウン)が空いているかを知りたいと考えます。 そのため、従業員がモバイルデバイスの Web アプリや受付の Board Pro を使って、Cisco Spacesでデスクを予約できるようにします。 また従業員は、空いているデスクを見つけたら、そこから QR コードを使ってチェックインすることもできます。
  • パーソナライズ:チェックインすると、電話は従業員のプロファイルに合わせてパーソナライズされ、プロファイルから電話をかけたり、連絡先やカレンダーにアクセスしたり、ボタン 1 つでどんな会議にもシームレスに参加できるようになります。
  • AI を活用したオーディオ:オープンスペースは騒音が多く、顧客からの電話を受けるのに良い環境とは言えません。 シスコは電話の音声をデバイスがどのようにサポートできるかを考慮しており、Cisco Desk Phone 9800 シリーズでは通話の両端でノイズを除去する機能を搭載しました。 このデバイスは、優れたオーディオ機能を中心に設計されています。 内蔵スピーカーは、より大きなスピーカードライバと低音を強調する新しい音響エンクロージャによって強化され、より自然な音声を再生します。
  • 職場の安全を確保するカスタマイズ可能なアクションボタン:IT を常に念頭に置いているシスコは、お客様の導入シナリオは多種多様であることを理解しています。 そこで、カスタマイズ可能なアクションボタンでオフィスのニーズの変化に対応し、IT サポートや緊急電話などの機能を呼び出せるような設定を可能にしました。
  • 持続可能性:シスコは 2040 年までにネットゼロを達成することも目標に掲げています。また持続可能性の実践がお客様にとって重要であることも理解しています。 リサイクル材を 74%以上使用した 9800 シリーズは、スマートビルディングと ESG 目標をサポートする低エネルギーモードを搭載し、EnergyStar 認定を取得しています。

拡張性、管理性、相互運用性

シスコのデバイスポートフォリオは、エンドユーザーとそれを導入する IT 部門という 2 種類のユーザーを念頭に置いて設計されています。 9800 シリーズは、シスコのすべてのデバイスと同様に、Control Hub を使って統合的に管理できます。 9800 シリーズには ThousandEyes エージェントが搭載されているため、IT 部門がネットワークパスをホップバイホップで確認したり、ネットワーク品質を監視することができます。 また Microsoft Teams Rooms 認定デバイスに ThousandEyes エージェントが搭載されているため、プラットフォームを問わず、お客様の環境全体をより明確に可視化・管理できるようになりました。 これは、2 つの新しい Microsoft Teams Rooms 認定デバイスである Cisco Room Kit EQX と Cisco Board Pro G2 にも言えることです。 なお、Cisco Room Kit EQX は、Android ベースの Microsoft Teams Rooms として初のデュアルスクリーンシステムです。 Microsoft Teams 認定デバイスの完全なポートフォリオを目指すシスコとして、真のワイヤレスイヤホンである Bang & Olufsen Cisco 950 が新たに認定されたことをお知らせします。

シスコのビジョンは、どこで業務を行っていても、また上司がどこにいようとも、距離の影響を軽減することにあります。 またシスコは、このビジョンを実現するためには、IT 部門や施設管理部門の規模を考慮しなければならないことも理解しています。 Desk Phone 9800 シリーズと Cisco Board Pro G2 は、管理組織の規模を考慮して設計されたデバイスです。これからも新しいデバイスが登場します。 おたのしみに。

関連情報:

Microsoft Teams Rooms 導入ガイド - Webex バナー

About The Author

Snorre Kjesbu
Snorre Kjesbu Senior Vice President & General Manager Cisco
Snorre Kjesbu is Senior Vice President & General Manager of Webex Devices at Cisco.
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