Cisco Live 2025:AI を活用したイノベーションで顧客体験を変革する

On By Jay Patel1 Min Read

迅速な対応が求められる顧客体験において、リスクがかつてないほどに高まっています。顧客は、同じ説明を何度も繰り返し、長時間待たされ、ストレスが溜まる状況にうんざりしています。顧客が求めているのは、パーソナライズされた迅速で理解力のある体験です。しかも、自分がいつも利用しているチャネルでそれをシームレスに提供してもらいたいと考えています。

Webex Customer Experience ソリューション ポートフォリオは、AI のイノベーションを活かしてこの課題に正面から向き合っています。これらのイノベーションにより、顧客のニーズを予測するだけでなく、組織が 24 時間体制でサービスを提供し、複雑なワークフローを自動化して、カスタマージャーニー全体で有意義なつながりを形成できるようにします。

今年の Cisco Live US では、企業が従来の事後対応型の殻を破り、有意義な対話を提供するためのプロアクティブなコミュニケーションやインテリジェントなセルフサービスを使用して、自動化された 24 時間体制のフロントドアを構築するプロセスし、有意義なやり取りを実現する様子を紹介しました。顧客ニーズの予測から、複雑なワークフローの自動化や、ビジネス成果の継続的向上につながるデータ駆動のインサイトの使用に至るまで、Webex はあらゆるタッチポイントで顧客を満足させるのに必要なツールを組織に提供しています。

問題を解決するだけでは、もはや優れた顧客体験とは言えません。より思慮深く、より効果的であり、人間らしい関わり方によって顧客を生涯にわたる支持者に変えることが肝心です。あらゆる接点が重要な今日の環境で、企業が期待を超えるサービスを提供し、関係を強化して、成功できるように支援するため、Webex が AI を活用したソリューションによって、顧客体験の変革をどのように主導しているかをぜひご確認ください。

Webex AI Agent:AI を活用したカスタマーサービスの導入を迅速化する事前作成済みテンプレートを発表

AI を活用した顧客体験の構築と実現は、これまでになく容易になりました。Webex AI Agent は、音声チャネルとデジタルチャネルをまたがってパーソナライズされた対話を実現します。設計環境のなかで AI エージェントを構築できるのも素晴らしいことです。プロセス自体はかなり直感的ではありますが、業界特有の一般的なユースケースに応じた事前作成済みテンプレートをリリースすることで、この体験をさらに強化しています。

荷物の追跡から個人情報の更新まで、さまざまな AI エージェントを簡単に作成し、学習済み言語、自律モードまたはスクリプトモード、対応チャネル、共通アクションなどの事前に定義された属性を自由にカスタマイズできます。

これらのテンプレートを使用するメリットは、市場投入の迅速化だけではありません。Webex AI Agent のビジネスでの活かし方や関連する価値について、関係者から賛同を得たり、意思決定を行ったり、有用性を実演したりする場面で重要な役割を果たします。事前作成済みテンプレートは、2025 年第 3 四半期に一般提供を予定しています。

大規模言語モデル(LLM)や生成系 AI などの AI テクノロジーを使用して、思慮深く、パーソナライズされた自然な対話をさまざまなチャネルで提供する Webex AI Agent は、リアルタイムで顧客の意図を理解し、判断して、質問に答えることができます。また、LLM については、お使いの Webex AI Agent の基盤となる LLM をさらに柔軟に選択できるようになりました。皆様のビジネスに最適なエンジンをお選びいただけます。

Webex AI Agent を早期に導入したお客様の間では、素晴らしい成果が確認されています。次にいくつかの例を挙げます。

  • 大手設備レンタル会社のお客様は、Webex AI Agent を使用して繰り返し作業の多い大量のサポート案件に対応し、エージェントコールのエスカレーション件数を 85% 削減しました。
  • 米国に本拠を置くある州認可銀行は、社内サポートの問い合わせの待ち時間の長さと通話の放棄率の高さに悩まされていました。そこで Webex AI Agent を導入したところ、通話の放棄率が 8% 減少し、平均処理時間が 22% 短縮されました。
  • オーストラリア最大手の地域サービスプロバイダーは、予約、キャンセル、スケジュール変更の管理に自律型音声エージェントを使用した結果、通話件数の 10% を自動化できました。

必要不可欠なより堅牢なテストやオブザーバビリティを提供するために、シスコは、AI エージェントの信頼性と説明責任能力を保証することに特化した専門のサードパーティ ソリューション プロバイダー 3 社と提携しました。Webex AppHub で CekuraCovalHamming をチェックして、強力かつ高速で柔軟性の高い自動化テストによって Webex AI Agent を最適化する方法をご確認ください。

Cisco AI Assistant の新機能:リアルタイムの文字起こしと対応の提案

Webex Contact Center の Cisco AI Assistant では、自動化されたガイダンス、コンテキスト、要約を提供して顧客とのやり取りを強化するための AI ツールをエージェントが利用できます。AI Assistant は一般提供中で、今年後半には新機能の追加を予定しています。

  • リアルタイムの文字起こし:近日中に、Cisco AI Assistant では通話中にリアルタイムかつ正確な連続した文字起こしを利用できるようになります。エージェントデスクトップでリアルタイムで字幕を表示できるため、エージェントはすべての顧客との対話を明確かつ正確に把握できます。さらに、リアルタイムの文字起こし機能により、訛りがある場合、早口な場合、会話内容が込み入っている場合などにエージェントをサポートします。この機能は、2025 年第 2 四半期に提供開始となります。
  • 対応の提案:チャットおよび通話中に、Cisco AI Assistant でリアルタイムかつコンテキスト認識型の対応提案機能を利用できるようになります。提案は顧客のコンテキストと重要な履歴を使用して作成されるため、エージェントはより正確で一貫性があり、全体としてより効率的な対応を行うことができます。適切な情報を適切なタイミングで提示することで、エージェントが回答を探す時間を短縮でき、その分だけ顧客にとって有意義な体験を提供できます。この機能は、2025 年第 3 四半期の提供開始を予定しています。  

「当社では、お客様との通話が途切れたり、別の担当者に変わったりした場合に、お客様が同じ内容を繰り返す必要がないよう、コールの要約を使用しています。また、トピック分析も使用して、お問い合わせ内容を把握し、頻度に応じて並べ替えています。これらの機能を使用することで、忙しい状況であって SLA を満たせる確率がはるかに高くなりました」

– Umpqua Bank 社、テレフォニー サービス マネージャ、AVP、Cameron Mitchell 氏
Umpqua Bank 社が AI を活用してカスタマーサービスを強化した方法についてこちらからご覧いただけます

Cisco Contact Center Enterprise リリース 15 の一般提供

シスコは、Contact Center Enterprise のお客様に真摯に向き合っています。これは、お客様が選択したプラットフォームでサポートを行い、お客様の状況に合わせて対応し、お客様が変革を進めるペースで協力して前進するというシスコの核となる信念を反映したものです。このたび、リリース 15 の一般提供を開始します。このリリースでは、プラットフォームの刷新、追加のデジタルチャネル機能、拡張性の向上、セキュリティとユーザー補助の機能強化が提供されます。

さらに、今回のリリースでは、オンプレミスのお客様にも優れた AI イノベーションをお届けし、Webex AI Agent と AI Assistant の各機能をご活用いただけます。お客様向けトライアルに参加して、強化された AI 機能をお試しください。

すでにサードパーティの仮想エージェントをお使いのオンプレミスのお客様は、リリース 15 でそれらのエージェントとワークフローを既存の Contact Center Enterprise ソリューションに統合し、さらにスマートなオーケストレーションにより優れた成果を実現できます。

クラウドコンタクトセンターの管理者向け機能を強化

Webex Contact Center の Webex Campaign

Webex Contact Center に統合された新しい Webex Campaign 機能の早期アクセス フィールド トライアルを開始します。この強力なツールにより、コンタクトセンターの管理者はプロアクティブなアウトバウンドキャンペーンを容易に作成できるため、エージェントは連絡先を探す時間を削減し、顧客エンゲージメントを強化する時間を増やすことができます。

Webex Campaign は、プレビュー、プログレッシブ、プレディクティブの各ダイヤリングモードに対応しているほか、的確なコンタクト試行戦略を定義する堅牢なツールを備えています。これにより、コンタクト成功率が高まり、キャンペーンの実施が合理化されます。一般提供は、2025 年第 2 四半期を予定しています。

Epic と Webex Contact Center の統合

Epic© と Webex Contact Center の統合の発表に続き、シスコのアプリケーションが Toolbox プログラムの一部として Epic で公開されました。このマイルストーンにより Epic とのネイティブ統合がさらに強化され、Webex Connect、Webex Instant Connect、Webex Instant Calling も活用できるようになることで、患者とエージェントの体験がさらにレベルアップします。

Epic と Webex Contact Center の新たな統合により、エージェントは Epic Cheers/Hyperdrive ユーザーインターフェイスに直接統合されたシームレスで機能豊富なコミュニケーション プラットフォームを利用できます。 エージェントは Epic 内から直接希望するチャネルで効率的に会話できるため、ウィンドウやツールを切り替える必要が最小限に抑えられ、患者一人ひとりに簡単に対応できます。この統合は、2025 年第 3 四半期に一般提供されます。

リソースコレクションを使用した Webex Contact Center のロールベース アクセス コントロール(RBAC)

Control Hub のユーザープロファイル体験を再設計し、Webex Contact Center のロールベース アクセス コントロール(RBAC)を導入しました。これにより、部門が複数存在するコンタクトセンター向けに、市場でも最高水準の柔軟なアクセス制御システムが提供されます。

管理者はリソースコレクションを活用して、キューや営業時間などのコンタクトセンターのアセットを再利用可能なコレクションにグループ化し、複数のユーザープロファイルに割り当てることができます。これにより、詳細なアクセスレベルをキューやアドレス帳などの特定のリソースタイプに割り当てたり、アクセス管理を部門レベルの管理者やスーパーバイザに委任したりできるようになります。リソースコレクションを活用すると、同じアセットを複数のコレクションに含めたり、チーム内で再利用したりできるため、管理者の時間と労力が大幅に削減されます。リリースは 2025 年第 4 四半期を予定しています。

今こそ顧客体験戦略を再考

Webex Customer Experience ソリューション ポートフォリオの目的は、満足度を高めると同時にコンタクトセンターのパフォーマンスを向上させる、パーソナライズされたシームレスで効率的な体験を提供して顧客体験を変革することです。

戦略的に実装された AI ソリューションは、瞬く間にコストを削減し、生産性と効率性の向上を推進します。場合によっては、わずか数か月で投資収益率(ROI)を達成することも可能です。 自社の顧客体験の変革についてご相談されたい場合は、こちらのフォームでお問い合わせください。

サンディエゴの会場にお越しの際は、ぜひ「World of Solutions」にお立ち寄りいただき、Webex Customer Experience のデモをご覧ください。Webex AI Agent や Webex Connect の実際の動作をご覧いただける「Build a Guitar of the Future(未来のギターを作る)」などをお楽しみいただけます。インサイトに富んだ基調講演や各種セッションにもぜひご注目ください。シスコの製品、テクノロジー、イノベーションについて詳細にご紹介します。

イベントをお楽しみいただければ幸いです。

ご紹介した製品や機能の多くは現在開発段階にあります。開発やイノベーションの進捗に応じて、完成後に提供開始となります。リリース時期は変更される場合があります。

関連資料 

About The Author

Jay Patel
Jay Patel SVP and GM Webex Customer Experience Solutions Cisco
Jay is the SVP and GM Webex Customer Experience Solutions and joined Cisco when imimobile was acquired in 2021.
Learn more

Topics


More like this