Distance Zero の新たな進化:シスコと Apple Vision Pro による新しいデバイスとエクスペリエンス

On By Snorre Kjesbu1 Min Read

昨年、シスコは Distance Zero(距離感ゼロ)というビジョンを打ち立てました。これは、どこで何を使ってつながるかに関係なく、同僚との距離感をまったく感じさせないコラボレーションであり、世界中のどこにいてもオフィスにいるときと変わらないクリエイティビティや生産性、イノベーションを発揮できる環境です。シスコはこのビジョンを基に、数千マイル離れた場所から会議に参加していても会議室にいるような感覚になる、専用の音声およびビデオインテリジェンスを使用したハードウェアおよびソフトウェア エクスペリエンスを提供してきました。

本日、Distance Zero の画期的な進化として、新しいデバイスと機能のリリースを発表します

  • Cisco Spatial Meetings for Apple Vision Pro
  • Cisco Ceiling Microphone Pro(業界初の AI を活用した適応型天井取り付けマイク)
  • Control Hub のまったく新しい Smart Diagnostics による IT 管理の簡素化
  • シスコの新しい Workspace Designer による Distance Zero エクスペリエンス展開の迅速化

Cisco Spatial Meetings for Apple Vision Pro のご紹介

自社の既存の機器を利用して、Cisco Room Bar Pro を備えたあらゆるスペースを空間ビデオスタジオに変身させることができます。市場ですでに 28,000 台出回っているこのデバイスを、3 次元ビデオ環境に展開できるようになりました。このデバイスを使用している数千社のお客様は、ソフトウェアを更新し、Vision Pro を入手するだけで、4K 解像度の色を忠実に反映する空間ビデオを会議室で利用できます。

シスコのテクノロジーは将来を見据えて設計されているというのは、まさにこのことです。シスコは、未来のコラボレーション エクスペリエンスにも対応できるデバイスを設計しています。シスコが構築したネットワークは、未来のエクスペリエンスに必要な帯域幅もサポートできます。さらに、シスコが揃えているセキュリティポートフォリオは、未来のエクスペリエンスも確実に保護できるようになっています。シスコはアジャイルに、イノベーションの未来に対応する体制を整えています。

企業にとって Spatial Meetings には、特に設計、指導、リモート検査の領域において有意義な影響があります。なぜなら、3 次元ビデオは物理オブジェクトに奥行きと広がりを与えるため、物理オブジェクトの検査エクスペリエンスが飛躍的に充実したものになるからです。想像してみてください。入り組んだ設計決定を忠実な色と極めて高い精度でレビューできれば、陰影や色合い、あるいは素材の選択肢をより深く理解できます。私が以前の役割でさまざまな陰影の違いを識別できたとしたら、意思決定の時間が半分に短縮されていたはずです。

一例として、私のチームでこのテクノロジーをどのように使用できるかを紹介させてください。たとえば、あなたと私は業界初の AI 適応型天井取り付けマイクを設計しているとします。私はサンホセにいて、あなたはその反対側にあるノルウェーのオスロ―にいます。私が設計中のマイクのプロトタイプを Room Bar Pro にかざせば、私たちは一緒に、単一の接続ポイントに接続された 3 次元ビデオでプロトタイプを見ながら、Audio over IP でデバイスの展開を単純化する方法について話し合うことができます。

続いてデバイスを開き、3 次元ビデオで一緒に内部を見て、64 個のマイクによってあらゆるスペースで適応型ビームフォーミングが可能になる仕組みを確認します。私はあなたに、ホワイトノイズを取り除く小型の 3 台のスピーカーが室内の他のデバイスと自動的に調整されて連動する様子を見せて、室内での正確なスピーカーの位置をいつでも把握できることを説明できます。

これが、Cisco Spatial Meetings と Apple Vision Pro の相性が抜群に良い理由です。世界のどこからでも、圧倒的な深さと広がりを持った 4K 解像度と色を忠実に反映するビデオで、対象のオブジェクトを非常に間近で確認できます。したがって、協力してイノベーションをもたらすことも、共に学習し、共に体験することもできます。

お客様から、没入感のある指導を可能にするこのテクノロジーは、リモートにいる学生の学習を加速するはずだという感想をいただいています。空間ビデオを使用すれば、教授と学生との間の距離が実質的にゼロになるため、学生に新しい世界が開かれます。

「H-FARM では、Spatial Meetings は教室での学習に変革をもたらすだけでなく、オンラインプログラムの有効性も大幅に強化すると確信しています。卓越した忠実度で実際の色が反映される 3D の没入感あふれるエクスペリエンスは、動的でインタラクティブな学習環境を創り出します。そこでは物理的な距離は関係なくなり、学生のエンゲージメントレベルが前例のないほどにまで引き上げられるはずです。」

Riccardo Donadon, Founder & CEO – H-Farm

現在、Cisco AI Assistant for Webex で Apple Vision Pro を利用可能になったことから、AI で強化された機能によって、会議でこれまで話し合われてきた内容を把握したり、要約を入手したり、作成の支援を得たりするなどして、生産性を向上させられるようになっています。

どのワークスペースにも簡単に展開できる、臨場感あふれる音声:Cisco Ceiling Microphone Pro のご紹介

現在のワークスペースのニーズには、基本的なカメラと音声のソリューションでは対応しきれません。従業員の半数近くは、AV の問題が原因で会議スペースが効果的に機能していないと感じています。対面での場合と同じように有効なインタラクションにするには、すべての参加者の顔がはっきり見えて、声もはっきりと聞こえるようにしなければなりません。優れたビデオの基盤は優れた音声から始まります。このことから、シスコのソリューションは会議室のすべての参加者に音声を届けて、「もう少しマイクに近づいてくれませんか」と言わずに済むように構築されています。参加者がワークスペースに入って着席すると、シームレスに、そしてはっきりと参加者の顔が映され、声が聞こえるようになります。

本日、Distance Zero 音声の進化として、あらゆるワークスペースで没入感あふれる音声を提供する Cisco Ceiling Microphone Pro のリリースを発表いたします。Cisco Ceiling Microphone Pro は、AI を活用して適応型ビームフォーミングを実装した天井取り付けマイクです。このマイクは、組み込みの処理にシスコのカメラおよびデバイスのインテリジェンスを組み合わせて、あらゆる形状とサイズのワークスペースで没入感あふれる音声を実現します。Microphone Pro はシスコのデバイスのインテリジェンスを活用して、会議のダイナミクスと会議室内の変化を把握し、再設定を一切必要とせずに変化に適応します。

当然のことながら、こうしたエクスペリエンスはお客様が大規模に展開できるようでなければ実現できません。お客様の管理下で Distance Zero を現実にできるよう、シスコは簡単に展開できるエクスペリエンスを構築することを常としています。Ceiling Microphone Pro は、Audio over IP 接続ポイント 1 つで使用できる、真のプラグアンドプレイ式マイクです。従来の天井取り付けマイクには、手動での調整、試行錯誤の配置、そして面倒なカメラトラッキングシステムとの統合が必要ですが、Microphone Pro は会議室内のカメラと通信して自動的に自己設定するため、ほんの数分で臨場感あふれる音声を展開できます。これは IT チームにとって劇的なシンプル化です。したがって、グローバル環境全体のあらゆる会議室に Distance Zero 音声を展開することが可能になります。

シスコのポートフォリオに含まれるすべてのデバイスと同様に、Ceiling Microphone Pro は Control Hub で会議室システム、カメラ、ディスプレイ、その他の周辺機器と併せて一元管理できます。つまり、専用のサードパーティ管理ツールを使用する必要がなくなり、IT 部門の管理エクスペリエンスがシンプルになります。

シスコの IT ユーザーを支援:Control Hub のまったく新しい Smart Diagnostics のご紹介

シスコがイノベーションを届けようとしているユーザーには、主に 2 つのタイプがあります。1 つ目のタイプは、会議室でデバイスとアプリケーションを使用するユーザーです。 2 つ目のタイプは、シスコのサービスを実行しているユーザー(組織とチーム)です。

シスコは両方のユーザーのためにテクノロジーを開発しています。これが、シスコが独自の製品を市場で提供している理由の 1 つです。 結局のところ、シスコはネットワークとセキュリティについてかなりの知識を持っています。 IT チームのエクスペリエンスについて理解しているのです。 この理解を基に、IT チームにワンストップショップを提供するために、シスコのエコシステム全体で利用されている AI Assistant を、シンプルなユーザーインターフェイスで Webex でも利用できるようにしています。

今年、シスコは業界初となる AI を活用した Workspace Ranking による IT 向け AI の進化を発表しました。注意が必要なワークスペースが緊急性の高い順にリストされるので、IT チームは軽微な問題と緊急対応が必要な問題を区別できます。 この機能があれば、管理者はこれまで以上に簡単に問題を特定して優先順位を付け、プロアクティブに、つまり緊急対応が必要になる前に問題を解決できます。

本日、シンプルさをさらに一歩進めた、Control Hub のまったく新しい Smart Diagnostics を発表いたします。Control Hub で問題を特定して、まず解決すべきものに関する推奨事項を提示するだけでなく、強力な AI が問題を分析して、内部および外部向け文書を作成し、1 つ以上のデバイスでの問題を解決するためのアクションを提案します。1 回クリックするだけで、管理者は 10 のワークスペースで発生している問題を 10 秒もかからずに解決できます。

Distance Zero ワークスペースの設計を加速化する新しい Workspace Designer ツール

前述のとおり、シスコは簡単に展開できるエクスペリエンスを構築することを常としています。再考したスペースを設計するには、テクノロジーを慎重に考慮し、IT 部門、財務部門、さらには人事部門のさまざまな関係者にレビューしてもらう必要があります。このことを踏まえ、シスコは Penn1 と世界中のオフィスを再考して学んだ教訓を反復可能なブループリントにまとめました。このブループリントの次のイテレーションとして、新しい Workspace Designer ツールをリリースすることをここに発表いたします。

グローバルオフィスの刷新に発想を得て構築されたこのツールは、コラボレーションとテクノロジーにおけるシスコの経験を利用して、適切なツールを簡単に選択できるよう支援します。お客様がカスタマイズした寸法とシスコによる推奨事項を使用して、テーブルの配置、椅子の数、会議プラットフォームなどを動的に調整できます。まるでシスコの専門知識をお尻のポケットに携えているかのように、音声カバレッジ、画面の可視性などに関する推奨事項を入手できます。エキスパートによるヒントと推奨事項に従って優れたコラボレーションスペースを作成できるので、コストのかかるミスを回避し、ワークスペースの変革を加速できます。

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Snorre Kjesbu
Snorre Kjesbu Senior Vice President & General Manager Cisco
Snorre Kjesbu is Senior Vice President & General Manager of Webex Devices at Cisco.
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