企業向けハードウェアは、特定のデザインがほぼ当然のものとして受け入れられています。例えば、ラックマウント型の金属ボックスです。長らく会議室機器の標準として使われてきたもので、重厚で堅牢ですが、そのデザインが見直されることはありませんでした。シスコでは、「なぜ現状にとどまるのか?」と自らに問いを投げかけました。
その問いが新たな変革を生み出しました。そこで登場したのが新しい Cisco Room Kit Pro G2 です。これは、現代の会議空間を統合的に制御するために開発された、シスコがこれまでに開発した中で最も強力なエンジンです。NVIDIA を搭載し、多種多様な接続性を備えた Room Kit Pro G2 は、背面パネルにロゴを配置する余地がほとんどないほどです。そして、カメラやマイクのほか、シネマティックかつインテリジェントな体験を実現するために必要な AVoIP、PoE、HDMI デバイスで溢れた空間を、シンプルかつパワフルなものにするために設計されています。Webex、Microsoft Device Ecosystem Platform 上に構築された Microsoft Teams Rooms、そして Cisco Rooms における Zoom Meetings をサポートし、シスコのみが提供できるフルスタックの可観測性、管理性、セキュリティのもとで、あらゆる会議スタイルを実現します。
しかし、これは出発点にすぎません。これほどの機能がラックマウントボックスに収まる一方で、マンネリ化した筐体のデザインとエンジニアリングにも妥協しませんでした。むしろ、持続可能性と意図あるデザインのためのルール集を再定義する機会と捉えました。
フットプリント削減のためのエンジニアリング
シスコ製品のデザインでは、持続可能性を特徴ではなく根本原則として中心に据えています。Room Kit Pro G2 では、性能や耐久性に妥協せずに、シャーシの質量と余剰をどのように削減できるかを深く検討しました。
その解決策は思いがけないところから生まれました。当社チームは、チタン製キャンプ用スプーンや車体の構造から着想を得て、剛性を高める加工を施した板金を採用しました。シャーシ上面にわずかな砂丘状のリッジを加えることで、強度と安全性の試験を十分に満たしつつ、メイン筐体の壁厚を半減させることが可能になりました。その結果として、軽量で超高強度の金属筐体が実現し、プラスチックの前面プレートを排除して部品数も 4 から 2 に削減しました。

しかし、改善はそこで終わりません。マウントブラケットを見直し、重厚な構造をスリムで汎用性の高い L 字型部品に置き換え、設置の簡素化と材料削減を実現しました。それでは、どれだけ削減できたのでしょうか。構成によっては、1 台あたり最大 1 kg(2.2 ポンド)の金属削減を達成しています。

拡張性を備えた持続可能性
一見すると小さな変化ですが、年間の Room Kit Pro G2 の生産量で見ると、フォルクスワーゲン ビートル 16 台分の重量削減に相当します。CO₂ 削減量はどれほどでしょうか。これは 1,244 本の成木が 1 年間で吸収する量に相当します。質量が少ないほど、梱包は減り、輸送量は小さくなり、燃料消費も抑えられ、各段階で環境へのメリットが生まれます。
お客様と地球のために、あらゆる前提を問い直す
私たちは細部まで徹底的に取り組みます。なぜなら 1 グラムごとに意味があるからです。従来の考え方を見直すことで、私たちはお客様にとっても世界にとってもより良い製品を、妥協することなく提供します。Room Kit Pro G2 は、持続可能で美しいデザインが、業界をリードする性能、柔軟性、信頼性と両立できることを証明しています。

では、なぜラックマウントボックスを見直す必要があるのでしょうか。なぜならシスコでは、あらゆる細部を改善の機会と捉えているからです。
今後も持続可能なハードウェアデザインの最前線を切り拓き続けますので、ご期待ください。コラボレーションの未来には妥協は許されません。





