機能豊富な Cisco Rooms エクスペリエンスにシームレスな Video Integration for Microsoft Teams(VIMT)を組み合わせたいという要望もあれば、Microsoft Teams Rooms が提供する包括的な機能を統合したいと望む声もあります。シスコは常に、こうしたお客様ごとに固有の優先事項に合わせてカスタマイズされた、卓越した Microsoft Teams エクスペリエンスを提供することに取り組んでいます。この取り組みが継続的なイノベーションを推進した結果、Cisco Rooms と Microsoft Teams Rooms 両方のエクスペリエンスが大幅に進化しています。
この記事では、両方のエクスペリエンスにおいて生産性、コラボレーション、使いやすさを向上させるために設計された主なソフトウェアアップデートをいくつか取り上げてご紹介します。これらのアップデートによって管理を合理化し、カメラサポートを拡大し、相互運用性を強化すれば、組織は簡単に、ハイブリッドワーク環境の柔軟性と効率を大幅に向上させることができます。
さっそく本題に入りましょう。

Cisco Devices for Microsoft Teams Rooms
1. Microsoft Teams Rooms での Apple AirPlay 共有(近日提供)
Enterprise Connect 2025 で発表したように、AirPlay 対応のシスコデバイスが Microsoft Teams Rooms で利用可能になり、iPhone、iPad、または Mac からシスコデバイスにワイヤレスで瞬時にコンテンツを共有できるようになります。

2. USB コンテンツカメラの統合
コラボレーションの強化と生産性向上に向けたシスコの継続的な取り組みにより、MJPEG 形式を使用した USB 2.0 カメラをシスコデバイスがサポートするようになりました。サポート対象には、Microsoft Teams Rooms(MTR)環境内でコンテンツカメラとして機能するように設計されたカメラも含まれます。この機能により、会議室のアナログホワイドボードが関与するシナリオで柔軟にコンテンツを共有できるようになります。
コンテンツカメラは特殊な画像処理ソフトウェアと連動して、Teams 会議中に物理的なホワイトボードからコンテンツを取得して共有します。プレゼンターはこの機能を使用して、リモートの参加者とシームレスにコンテンツを共有しながら、ホワイトボードで描画できるため、会議室内の参加者とリモートの会議参加者との間のギャップを埋めることができます。
コンテンツカメラのサポートに加え、USB 2.0 カメラの統合によって Microsoft Teams Rooms と Cisco Rooms の両方で、ドキュメントの取得や会議室内の他のサードパーティベンダーカメラとの接続といった幅広い革新的なユースケースにも対応できるようになります。

3. MTR での Zoom CRC 相互運用の簡素化
シスコデバイスで Zoom エクスペリエンスが拡張され、シスコと Zoom の相互運用アプリケーションを使用してワンボタン機能(OBTP)で Zoom 会議に参加できるようになりました。この統合により、デバイスのカレンダーにリストされた Zoom 会議が自動的に認識され、Zoom Conference Room Connector(CRC)を活用したシームレスで高品質のビデオ会議を実現できます。
Zoom CRC の機能には、デュアルスクリーンサポート、柔軟なレイアウト、ホスト用コントロール、画面共有、参加者リストの表示も含まれます。これらの機能によって、Microsoft Teams Rooms 対応のシスコデバイスで Zoom 会議に参加するエンドユーザーのエクスペリエンスが拡張されます。
OBTP 統合は Microsoft Teams Rooms 対応のすべてのシスコデバイスで利用できます。この統合を使用する前提条件として、Control Hub で Hybrid Calendar が有効にされている必要があります。
4. AOSP デバイス管理の一般提供
RoomOS 2025 年 1 月版以降で稼働しているすべてのシスコデバイスで、Android オープンソースプロジェクト(AOSP)デバイス管理を利用できるようになりました。このアップデートにより、手動で操作しなくても自動的にデバイスが AOSP デバイス管理を使用するようになるため、管理エクスペリエンスが合理化されます。
デバイスの [Microsoft Teamsソフトウェア(Microsoft Teams Software)] セクションに [オーセンティケータ(Authenticator)] エントリと [Microsoft InTune] エントリが表示されていれば、このアップデートが正常に実装されていることになります。AOSP 移行の詳細をご確認ください。
5. Control Hub の Microsoft 認定リリースチャネル
Control Hub に Microsoft 認定チャネルが導入されました。これは、Microsoft が検証した Cisco Devices for Microsoft Teams Rooms 対応ソフトウェアを提供する専用のリリースチャネルです。ソフトウェアの各リリースがシスコと Microsoft の両方で徹底的にテストされてから提供されるよう、両社が協力して共同ソフトウェア リリース プロセスを確立しています。サポートプロセスは簡素化されて、お客様は必要に応じて Microsoft から直接サポートを受けられるようになっています。
新しいすべての Microsoft Teams Rooms インストールでは、Microsoft 認定チャネルがデフォルトで推奨されます。このリリースチャネルは Teams 管理センター(TAC)と緊密に連携しますが、Control Hub で追加の SW 設定を使用する柔軟性も兼ね備えています。IT 管理者は、簡素化されたソフトウェアライフサイクル管理を利用しながらも、大企業での管理の柔軟性と高度なソフトウェア制御および導入に対応するために、最大 6 か月間、ソフトウェアバージョンを固定できます。
Cisco Devices for Microsoft Teams Rooms でのエクスペリエンスが可能な限り優れたものになるよう、Microsoft 認定チャネルを使用することをお勧めします。
Cisco Rooms での Microsoft Teams用ビデオ統合機能(VIMT)

1. クロステナント参加
外部組織でホストされている Microsoft Teams 会議への参加がシームレスなエクスペリエンスになりました。これまでは、ホストによって会議の機能に矛盾があることが原因で、ユーザー間のコラボレーションが限られることがありました。
クロステナント参加の導入により、Microsoft Teams用ビデオ統合機能(VIMT)を使用している組織は、どの組織が会議をホストしているかを問わず、統一された、慣れ親しんだ会議エクスペリエンスをスムーズに進められるようになります。また、シームレスなコンテンツ共有をはじめ、コラボレーション機能のすべてを利用できるので、生産性が向上し、エンドユーザーが混乱することもなくなります。
2. IntelliFrame のサポート
シスコデバイスが、Microsoft Teams の Cloud IntelliFrame 受信をサポートするようになり、Microsoft Teams用ビデオ統合機能(VIMT)を使用して参加者の表示エクスペリエンスを拡張できるようになりました。この新しい機能では、会議の参加者が、サポート対象の Microsoft Teams Rooms デバイス(Pro ライセンスが適用されているもの)から参加している他の参加者のクローズアップを最適化されたビューで見ることができます。
送信側 Microsoft Teams Rooms デバイスで直接制御できる IntelliFrame 機能は、インテリジェントに参加者をキャプチャしてフレームに取り込むことにより、より没入感のある魅力的なリモート コラボレーション エクスペリエンスを実現します。この機能拡張は、リモートまたはハイブリッド会議でユーザーがより強いつながりを感じて生産性を向上できるよう、視覚的な明瞭さとエンゲージメントを目的に設計されています。
3. Teams 会議でのスポットライト
Teams ホストまたはプレゼンターによって Teams クライアントでスポットライトが設定されている参加者が、既存のレイアウトに優先して取り込まれます。レイアウト内では、これらの参加者の名前ラベルに新しいスポットライトアイコンが表示されます。
4. VIMT での PowerPoint Live プレゼンテーションの表示(近日提供)
嬉しいお知らせです。間もなく、 Microsoft Teams用ビデオ統合機能(VIMT)ユーザーが Cisco Rooms デバイス上で直接 PowerPoint Live のスナップショットを表示できるようになります。この機能拡張により、参加者はプレゼンテーションを表示するために別途 Teams クライアントにアクセスする必要がなくなるため、会議エクスペリエンスが合理化され、よりシームレスなコラボレーションが促されます。
近日中に予定されているこの機能のリリースは、Cisco Rooms デバイスでの Microsoft Teams エクスペリエンス強化に向けたシスコの取り組みを明らかに示すものであり、シスコでは VIMT を使用するユーザーが生産性とコラボレーションを強化する最新のツールにアクセスできるよう、常に尽力しています。
シスコは今後も、お客様の組織内の生産性、コラボレーション、効率の向上を目的に設計された革新的な機能と合理化されたエクスペリエンスを導入して、シスコデバイスでの Microsoft Teams 統合を引き続き強化していくつもりです。シスコでは、日々のワークフローでより大きな効果と成果を達成できるようにチームを支援するソリューションを継続的に開発しているので、今後のアップデートにご注目ください。