コンタクトセンターに不可欠な 15 の機能

On By Manu Parhar1 Min Read

コンタクトセンターが現代のビジネスに不可欠な要素となっていることに、疑問の余地はありません。どのブランドでも、コンタクトセンターでカスタマーエクスペリエンスを管理します。そのため、消費者ファーストに移行しつつある市場において、ブランドの間ではコンタクトセンターに競争上の優位性を求めるようになっています。

こうした状況の中、顧客とのあらゆるコミュニケーションを最大限に活用する鍵はコンタクトセンター技術にあります。ただし、どのコンタクトセンター技術を選んでも同じというわけではありません。誤った技術を選択すると、リソースを失うリスクだけでなく、顧客ロイヤルティを失うリスクも負う可能性もあります。

したがって、どのプラットフォームを選択するかが、成功するかどうかの分かれ目となります。顧客からの問い合わせにしても、顧客への連絡にしても、特定のニーズを満たすソリューションが必要です。本ガイドでは、この極めて重要な意思決定を行う際に検討すべき、コンタクトセンターに不可欠な機能について見ていきます。

成功するために不可欠なコンタクトセンターの機能

1. オムニチャネルのサポート

現代の消費者はブランドとやり取りするのに 3 つから 5 つのチャネルを使用しています。たとえば、平均的な消費者はホテルの予約を取るために、6 回近くWeb サイトとモバイルチャネルを行ったり来たりしています。

複数のチャネル全体でシームレスな顧客体験を維持するのは簡単なことではありません。しかしチャネルを統合しなければ、プロセスに不要な摩擦が生じ、顧客がストレスを感じて離れてしまうリスクが生じます。

だからこそ、企業にはオムニチャネル対応のコンタクトセンター ソリューションが必要なのです。オムニチャネル対応のコンタクトセンターであれば、顧客とのコミュニケーション方法を柔軟に選択できます。一方、エージェントにとっては、顧客が電話、E メール、ライブチャット、ソーシャルメディア、SMS など、どの手段でも問い合わせてきたとしても対応できます。したがって、よりスムーズなエクスペリエンスを顧客に提供できるだけでなく、エージェントも、顧客のニーズに対処するために異なるチャネルを切り替える必要がなくなります。

たとえば、問題を抱えている顧客がカスタマーサポートに連絡するとします。この顧客は最初にライブチャットを使用しましたが、そこでは解決しなかったため、人間のエージェントと会話するためにコンタクトセンターに電話をかけたというわけです。オムニチャネル ソリューションであれば、コンテキストに沿った顧客情報を保持できます。そのため、エージェントが顧客にもう一度説明するよう求めなくても、エージェントのダッシュボードにはすでに問い合わせの内容が表示されています。しかも、エージェントは問題解決に向けた参考として、過去のやり取りや販売履歴などの履歴データにもアクセスできます。

このように、チャットから電話対応へと中断なしでスムーズに切り替えることができます。

2. インテリジェント ルーティング

着信コールとケースをどのように割り振るかは、対話の流れに大きく影響し兼ねません。顧客のニーズに対応する準備ができていないエージェントに着信コールをルーティングすれば、顧客にとってネガティブな印象が残ります。それに加え、やり取りが長くなり、コンタクトセンターの生産性も低下します。
そこで役立つのが、インテリジェント ルーティングと自動着信呼分配(ACD)です。ACD では、着信コールをランダムにルーティングするのではなく、人工知能(AI)のような高度な手法を使ってルーティングプロセスを合理化し、最適化できます。たとえばスキルベースのルーティングを使用して、顧客の問い合わせに最も適切なコンタクトセンターのエージェントに顧客をつなげることができます。

この仕組みにより、ネガティブな対話になるリスクが最小限に抑えられ、エージェントの成功に向けたお膳立てが整います。エージェントがビジー状態であれば、ACD がその問題に対処できる別のエージェントにケースを送信するだけの話です。さらに良いことに、通話が中断されたために顧客が電話をかけ直してきた場合、ACD プラットフォームはその顧客を同じエージェントに再びルーティングできます。

AI を活用した現代のコンタクトセンター ソリューションは、インテリジェント ルーティングをさらに高度なものにしています。具体的には、Webex Contact Center では、トピック、顧客の感情、キャパシティ、エージェントの状況に応じてチャネル自体を最適化するチャネルルーティングを利用できます。

3. カスタマージャーニー インテリジェンスとオーケストレーション

顧客の期待は常に変化しています。次の数字を見てください。

  • 顧客の 81% は、パーソナライズされたエクスペリエンスを提供する会社を好みます。
  • 顧客の 71% は、従業員が自分について把握していて、自分の購入履歴、購入パターン、カスタマーサポートへの問い合わせ内容などを知っていることが重要だと回答しています。

コンタクトセンター技術はこれらのニーズに対応できるように進化しなければなりません。そこで不可欠となるのが、カスタマージャーニー インテリジェンスです。コンタクトセンター ソフトウェアで包括的な顧客データを活用して、それぞれの顧客の対話履歴と課題に関する詳細なコンテキストをエージェントに提供すれば、エージェントがより多くの情報に基づいて、顧客への対応方法をパーソナライズされたものに調整できます。

顧客がカートを破棄したか、Web サイトで問題に直面したか、以前にサポートに連絡したかなど、顧客行動の全体像を把握できるようにすることで、エージェントは問題により迅速に対処し、そのカスタマージャーニーに適切なソリューションを推奨できるようになります。

ですが、そこで終わらせることはありません。Webex Contact Center では、ローコードまたはノーコードのフロービルダーを使ってカスタマージャー二―を設計し、管理することもできます。つまり、カスタマイズしたエクスペリエンスを綿密に計画して、最初の顧客エンゲージメントから解決に至るまでのすべてのステップを自動化できるのです。

たとえば、チャットボットを介した顧客からの問い合わせから、問題が複雑だった場合のエージェントへの引き継ぎ、さらにフォローアップのアンケートに至るまでのプロセス全体を、顧客のニーズと好みに合わせてシームレスに進めることができます。とりわけ大きな利点は、技術的な専門知識が必要ないことです。したがって、IT リソースに負担をかけずにカスタマージャーニーを設計し、管理できます。

4. ワークフォース最適化ツール

顧客満足度を左右する鍵は、エージェントのパフォーマンスにあります。ですが、従来のコールセンター ソリューションで提供しているエージェントのパフォーマンスに関する可視性は、スーパーバイザーが効率的にエージェントを監視するには到底十分とは言えません。幸いなことに、こうした日々は終わりを告げます。

適切なプラットフォームを選択すれば、品質保証とワークフォースマネジメントがシンプルで合理化されたプロセスになります。マネージャーは通話の自動文字起こしにアクセスして、エージェントがスクリプトに従っていることを確認したり、対話をリアルタイムで聴いて、必要に応じて介入したりできます。

概要レベルでもきめ細かなレベルでも、スーパーバイザーがエージェントのパフォーマンスを監視して評価することで、より優れたカスタマーサービスを提供するための改善点を特定できます。ワークフォース最適化ツールは、マネージャーの計画業務にも役立ちます。たとえば、高度な予測機能とスケジュール調整機能によって、コンタクトセンターのピーク時の需要に対応するのに十分なスタッフを確保することができます。

しかも重要な点として、マネージャーは人工知能を使用して評価の高いコールを取得できるため、今後のトレーニングに向けてベストプラクティスを特定できます。

5. プレディクティブダイヤラ

プレディクティブダイヤラは、自動的に電話番号をダイヤルし、相手が応答した場合に限ってエージェントにつなげることで、発信コールを効率化します。この自動化により、ダウンタイムが短縮されるとともに、エージェントはライブでの対話だけに注力できるようになるため、エージェントの生産性が大幅に向上します。

営業チームや情報収集チームなどによるプロアクティブなアウトリーチに依存しているコンタクトセンターでは、プレディクティブダイヤラによって発信コールの効率性が最大限に高まり、顧客エンゲージメントの強化が推進されます。効率化によって時間を節約できるということは、エージェントが勤務時間内により多くの成果を上げられるようになることを意味します。これは最終的に、より有効な結果とよりスムーズなカスタマージャーニーにつながります。

6. 仮想エージェント対応のセルフサービス

仮想エージェントとは、自動化された会話によって顧客とやり取りしながらタスクをサポートするように設計された、AI を活用したツールを指します。自然言語処理と機械学習を備えた仮想エージェントは、顧客の問い合わせを理解、解釈し、リアルタイムで応答することができます。場合によっては、人間の会話パターンをまねることさえ可能です。

その主なユースケースはというと、カスタマーセルフサービスです。現代のコンタクトセンター ソフトウェアは、次のようなテキストベースまたは音声ベースのセルフサービス技術なしでは完全なものとは言えません。

  • 会話型 AI チャットボット:これらの仮想エージェントは AI を使用して人間のように顧客のニーズを理解して対応し、ライブエージェントを待たせることなく迅速に回答や解決策を提示します。チャットボットで定型的な対話を自動化することで、大量のコールにも対応できるようになるため、エージェントがより複雑なケースに注力できます。また、一般的な問題については、顧客にすばやく解決するための便利な方法を提供できます。
  • 自動音声応答(IVR):IVR システムは自動化されたメニューを使用して、適切なリソースにすばやくつながれるよう、発信者を案内します。これらの仮想エージェントは高度な音声認識機能を備えていて、話し言葉による応答の解釈、効果的なコールルーティング、よくある質問への回答に対応できます。IVS システムによって顧客が問題を自力で解決できるようにしてセルフサービスを強化すると、待ち時間が短縮され、より効率的なエクスペリエンスになります。

シスコが最近行ったアンケート調査によると、AI を最大限に活用している組織をはじめ、セルフサービスツールは大きな効果をもたらしています。

  • AI を積極的に採用している組織では、AI 対応のセルフサービスによって顧客満足度(CSAT)スコアが 92% 増加しています。一方、AI ラガードの場合は 50% 未満の増加にとどまっています。
  • AI リーダーの 84% は AI を使用して通話の保留時間を短縮していますが、AI ラガードでの保留時間はまったく短縮されていません。

高度なコンタクトセンター ソリューションでは、AI を使用して、顧客がサポートセンターに連絡してくる最も一般的な理由を特定することもできます。これにより、インサイトを収集して、顧客のニーズに対応するセルフサービスリソースを最適化し、解決までの時間を短縮できます。

7. 音声分析

音声分析機能は、特に感情分析機能と組み合わせると、強力なコンタクトセンターの機能になります。対話中に顧客の感情のトーンを解読することで、チームはその顧客がどの程度ポジティブまたはネガティブであるか、そしてその理由についての理解を深めることができます。

音声分析機能は顧客との会話を録音するだけでなく、音声のトーンとニュアンスを分析し、苛立ち、満足感、混乱といった感情をリアルタイムで特定します。この機能により、エージェントがより深い共感を示しながら対応し、顧客の感情の状態に応じて対話を調整できるようになります。たとえば、感情分析によって顧客が苛立っていることが検出された場合、エージェントは落ち着かせるための戦略に注力できます。一方、ポジティブな感情であることが検出された場合は、その対話が迅速かつシームレスなものであることを示唆します。

こうしたインサイトはそれぞれの会話の品質を改善するだけでなく、トレーニングおよび品質保証に向けて活用できる実用的なデータにもなります。マネージャーはこのデータに基づいて、エージェントにサポートが必要となる領域を特定し、顧客が抱える課題のパターンを明確にして、カスタマーエクスペリエンス戦略の改善に役立つ傾向を把握できます。

8. AI を活用したエージェント支援

顧客と対話中のコンタクトセンターエージェントにリアルタイムでガイダンスと関連情報を提供するエージェント支援機能は、現在利用できる最も革新的なコンタクトセンターの機能の一つです。AI を活用したエージェント支援機能を使用すれば、瞬時にナレッジベースから情報を取得できるため、エージェントがすばやく確信をもってインテリジェントな回答ができます。

エージェント支援機能により、リソースを調べたり回答を見つけたりするための時間が削減されます。なぜなら、必要なリソースや回答があらかじめ手元に用意されるからです。また、顧客の言葉に耳を傾けて対応するための時間を増やせるというメリットもあります。当然のことながら、生成 AI はエージェント支援を大幅に拡張します。たとえば、Webex Contact Center では生成 AI を次の 2 つの独特な機能で活用しています。

  • 応答内容の提案:Webex Contact Center のこの機能は、会話のコンテキストに基づいて応答を生成します。エージェントは関連性の高いカスタマイズされた提案によって応答時間を短縮できるとともに、応答の一貫性を強化できます。この支援により、エージェントが認知するための負担が最小限に抑えられるだけでなく、正確で、しかもパーソナライズされた応答で顧客に対応できるようになるため、カスタマーエクスペリエンスも向上します。
  • 会話の要約:会話の自動要約機能は、各チャットまたは通話から重要な内容を収集して要約します。したがって、エージェントは顧客に説明を繰り返させることなく、すばやく対話の履歴を確認できます。仮想エージェントとのチャット、中断された通話、あるいは複数のエージェントが関与する会話のいずれにしても、会話の要約によって、それぞれのカスタマージャーニーを明確かつ簡潔に振り返ることができます。とくに顧客が仮想エージェントから人間エージェントに引き継がれた場合、コンテキストを保持して継続性を確保できることが重要になります。

9. ユニファイド コミュニケーションおよびコラボレーションツール

現代のコンタクトセンターには、統合されたコラボレーションツールが不可欠となります。これらのツールによって、エージェントがナレッジワーカーや他の部署にシームレスにつながることができ、よりアジャイルで応答性に優れたサポート環境が創出されるためです。Webex CallingMicrosoft Teams のどちらであっても、広く使われているコラボレーション プラットフォームをコンタクトセンター ソリューションに統合すると、エージェントが情報にアクセスする際、支援を求める際、あるいはリアルタイムでチームと連携する際のいずれにおいても、同じインターフェイス内で簡単に目的を達成できるようになります。

この統合により、複数のプラットフォームを切り替える時間が短縮され、複雑な問い合わせを解決するために他の部署からの情報が必要になっても最小限の遅延で対応できます。各分野の専門家からのサポートを素早く受けられるため、エージェントがより迅速かつ正確に応答できるようになり、カスタマーサポートのスピードも品質も向上します。

10. リアルタイムおよび履歴レポート

日常業務と長期的なパフォーマンスの最適化を目指すコンタクトセンターのマネージャーにとって、データに基づくインサイトは極めて重要です。コールの量、平均処理時間、顧客の待ち時間などといった、過去のメトリックとリアルタイムのメトリックにアクセスできるようになっていれば、運用上の課題が持ち上がったときに、マネージャーがすばやく課題のパターンを特定して対処できます。

想定外のコール急増の際にリソースを再割り当てしたり、大量のコールに対処しているエージェントに追加のサポートを提供するといった場合、マネージャーはリアルタイムのインサイトに基づいて即ちに調整できます。この優れた応答性により、ピーク時であってもサービス品質を維持し、顧客の待ち時間を短縮できるようになります。

一方、履歴サポートでは、経時的なパフォーマンスの傾向を包括的に把握できます。これらのインサイトを分析することで、マネージャーは特定の季節に発生するコールの増加を特定したり、ワークフローの変更による影響を追跡したりできます。マネージャーがこのデータに基づいて、トレーニングプログラムの改良、スタッフ配置スケジュールの最適化、応答プロトコルの改善などの戦略的意思決定を行うことで、効率化、コスト削減、そしてカスタマーエクスペリエンス全体の改善を実現できます。

11. オープンアーキテクチャ

企業の 75% が、10 種類ものサイロ化された顧客データシステムを使用していることをご存知でしたか。これは事実です。さらに悪いことに、サイロ化されたデータはコンタクトセンターのパフォーマンスを著しく阻害します。複数の異なる顧客データシステムを使用している組織では、単一のプラットフォームを使用している組織に比べ、解決までの時間が 48% 長く、CSAT スコアが 50% 低くなっています。

だからこそ、選択するコンタクトセンター ソフトウェアは、他の技術スタックと高度な互換性を持つものでなければなりません。とくに顧客関係管理(CRM)システムとの連携は重要です。CRM との統合により、ビジネスアプリケーション間でデータがシームレスに受け渡されるようになるため、エージェントに最新の顧客情報を提供できます。また、コンテキストの切り替えが減り、チームが単一のダッシュボードからデータにアクセスできるようになります。

アプリケーション プログラミング インターフェイス(API)、ソフトウェア開発キット、ドキュメント、サポートサービスといった一連の開発者向けリソースを揃えたソリューションが理想的です。オープン API やその他のツールによって、開発者が簡単にプラットフォームの機能を統合、カスタマイズ、拡張できるようになります。さらに重要なのは、チームが AI を活用したソリューションをビジネスニーズに合わせてカスタマイズして発展させることができる点です。

12. 一元管理

「単一画面」ですべてを管理できるダッシュボードがあれば、コンタクトセンターの複数のチームがリアルタイムでシステムの管理、監視、トラブルシューティングを行うことができます。必要なすべての機能に 1 つの場所からアクセスできるようにすると、チームがすばやく問題を特定して解決できるため、ダウンタイムを最小限に抑えて、スムーズな業務を維持できます。

簡単に管理できる一元化ソリューションでは、機密性の高い顧客データを保護し、規制基準を満たすために不可欠なセキュリティ、コンプライアンス、ユーザーアクセスをエンドツーエンドで制御することもできます。さらに、カスタマイズ可能なウィジェットベースのデスクトップでは、エージェントが各自のワークフローと好みに合わせてワークスペースをカスタマイズできます。各自のニーズに合わせた設定を可能にするこの柔軟性は、生産性を高めるだけでなく、エージェントの満足度も高めることになります。

たとえば Control Hub を例に取ると、この包括的なダッシュボードでは、管理者が Webex Contact Center を含む Webex エコシステム全体を管理できます。ここからパフォーマンスを監視して、ユーザーの追加または削除、レポートの生成をはじめとするさまざまな操作を行うことができます。

13. カスタマーエクスペリエンスの管理

顧客の感情を把握するのは簡単なことではありませんが、カスタマージャーニー全体にわたり、顧客の感情を把握するための情報を戦略的に収集できるプラットフォームが存在します。また対話後のアンケートとカスタマイズされたフィードバックフォームで、顧客満足度とサービス品質に関するインサイトを入手できます。

テキストと E メールのどちらであっても、顧客とのコミュニケーション直後にフィードバックを収集することで、顧客の記憶がまだ新しいうちにエクスペリエンスについてのリアルタイムの回答を収集できます。さらにカスタマイズされた手法として、特定の対話、製品、または顧客セグメントに合わせて設計されたカスタムアンケートを使用すると、より関連性が高く、行動につながりやすいフィードバックを収集できます。

いずれの場合も、顧客とのコミュニケーションフローのなかにアンケートを組み込むことで、最も有意義なインサイトを得られる戦略的なタイミング(たとえば複雑な問題が解決された後など)でアンケート調査を実施できます。このデータに基づく改善の取り組みは、最終的には顧客満足度の向上と、よりアジャイルで応答性に優れたサポートにつながります。

14. エージェントの疲弊検知

最も重要な AI のユースケースのうちの一つは、エージェントのウェルビーイングに関連するものです。職場でのストレスと燃え尽き症候群はよくあることですが、コンタクトセンターのエージェントに関しては特に顕著です。実際、エージェントの離職率は他の職業の 2 倍であり、燃え尽き症候群は離職理由の 50% を占めています。

AI を活用したエージェントの疲弊検知機能があれば、燃え尽き症候群を未然に防ぐことができ、エージェントのウェルネスをサポートできます。Webex Contact Center では、ストレス、疲れ、燃え尽き症候群の兆候を早期のうちに自動的に特定します。AI を活用することで、声のトーンをリアルタイムで分析し、エージェントがストレスを感じている可能性を示す微妙な手掛かりを検出できるようになります。

こうした手掛かりが検出された場合、適切なタイミングで介入して措置を講じられるよう、スーパーバイザーに通知が届きます。救済のための措置には、休憩時間の提案、追加サポートの提供、エージェントの負担を軽くするためのタスクの再割り当てなどがあります。こうしたプロアクティブな手法により、職場の内外で大きな変化が生まれるはずです。

15. CSAT スコアの生成

CSAT アンケート調査は顧客満足度を判断するために不可欠なツールであり、顧客とのやり取りに関するフィードバックを顧客から直接取得して、顧客がコンタクトセンターの対応にどれだけ満足したかを評価できます。ただし、CSAT アンケート調査で常に全体像を捉えられるとは限りません。すべての顧客がアンケート調査に参加しているわけではない場合や、参加したとしても、自分のエクスペリエンス全体を反映していない限られた回答しか提供しない場合もあります。こうした場合は、明示的に言及されていない潜在的な問題の特定が困難になります。

AI を活用した CSAT スコア生成機能では、このギャップを埋めるために顧客の感情と会話の書き起こしを自動的に分析します。感情分析機能では、対話全体にわたってトーン、言葉の選び方を調べ、感情を知る手掛かりを見つけることで、アンケート調査では見逃している可能性がある満足感または苛立ちのレベルを検出できます。会話の書き起こしと組み合わせると、この感情データによって、アンケート調査の回答だけでは見えてこない可能性があるパターンとインサイトが明らかになります。

Webex Contact Center でイノベーションを実現

どのプラットフォームを選択するかによって、コンタクトセンターのパフォーマンスが大きく左右されます。その延長線上で考えると、カスタマーエクスペリエンスの品質も大きく左右されることになります。ご安心ください。プラットフォームの選択には、正解があります。それは、コンタクトセンターに必要なすべての機能を包括的に揃えている、AI を活用したクラウドベースのソリューション、Webex Contact Center です。

シスコではこのプラットフォームを次のレベルに引き上げるために、継続的に新機能を導入しています。AI 支援から疲弊検出に至るまでのすべての機能が、カスタマーエクスペリエンスを実際のビジネス上の優位性に変換できるよう支援します。

準備はできましたか?Webex Contact Center について今すぐご確認ください。

About The Author

Manu Parhar
Manu Parhar Director of Product Marketing Cisco
Manu currently serves as Director of Product Marketing for the Webex Customer Experience Solutions portfolio, which includes Webex Contact Center, an AI-powered customer experience platform and Webex Connect, a cloud communications platform (CPaaS).
Learn more

Topics


More like this