Cisco Unified Communications Manager (UCM) アプリケーション システムに対応する Cisco Collaboration Systems (CSR) 14 が新登場
春の風は、希望と期待を感じさせてくれます。混乱を極めた 1 年が過ぎ、ビジネスや暮らしにも “普通” の感覚が戻ってきました。 皆さんもそう感じておられると思います。 このたび、Cisco Collaboration Systems (CSR) 14 が登場しました。Cisco Unified Communications Manager (UCM) アプリケーション システムに対応しています。 大企業や組織にとって、デジタル戦略がこれまでになく重要度を増しています。オフィス以外のあらゆる場所で働くための取り組みの質を向上させるものだからです。 政府、教育、ヘルスケア、小売りなどあらゆる分野に適用できます。 シスコは、お客様の技術部門のリーダーシップが直面している難しい課題を認識しています。 将来に向け、コラボレーションとアプリケーションの戦略を見直す必要があります。その一方で、ネットワーク アプリケーション環境全体でセキュリティを確保しながらイノベーションも推進していかなければなりません。 その際決まって話題に上がるのが、クラウドの導入です。論点となるのは、クラウド アプリを導入する範囲、具体的なアプリ、時期、クラウド アプリ同士やオンプレミスに残るアプリとの連携方法などです。 UCM は、極めて汎用性の高い多機能のユニファイド コミュニケーション プラットフォームです。エンタープライズクラスのユニファイド コミュニケーション機能とコラボレーション機能を完備しています。 オンプレミス、クラウド、複合型、ハイブリッドの導入環境を、グローバル規模でサポートします。 そのため、大企業にとっては、導入する価値のある望ましいアプリケーションと言えます。 CSR 14 では、お客様やパートナーのための価値を生み出すため、シスコが Unified Communications Manager システム全体を構成するすべてのアプリケーションの開発成果を結集しています。 取り上げたいことは多数ありますが、ここではその中から 14 の改善点を厳選してご紹介しようと思います。これらの改善点は、日々の仕事に役立つ高品質な機能をユーザーと管理者に提供します。
ワークフォース モビリティの障害耐性向上
(1) モバイル ワーカー向けに、CSR 14 は、最新の iOS と Android のモバイル OS のプッシュ通知サービスの変更に対応。 Webex や Jabber のモバイル アプリのユーザーが、モバイル クライアントで引き続き電話の発着信やメッセージング機能を使うには、CSR 12.8 または CSR 14 のクライアントが必要です。 また、モバイル ユーザーの信頼性を高めるため、Expressway を利用して Mobile Remote Access 機能に高可用性が追加されています (2) 。 データ センターで障害が発生した場合でも、バックアップの通話サーバーに速やかにリカバリできます。(3) Jabber の IM&P クライアントの高速フェイルオーバーのサポートも新たにサポートしています。 CSR 14 で、LTE と WiFi ネットワーク間のハンドオーバーをサポート (4) できます。 モバイル ユーザーが WiFi ネットワークの外に移動すると自動でセルラー ネットワークに切り替わり、通話を続けることができます。通話が途切れることも、掛け直しが必要となることもありません。 UCM 14 は、Tomcat のコンテナ化機能を使って高い障害耐性と拡張性を実現 (5) し、Web アプリとクライアントの安定性を確保します。 UCM のアーキテクチャにコンテナ モデルを採用し、すべてのコラボレーション業務の信頼性を高めています。
エンド ユーザー エクスペリエンスの質を向上
Webex アプリに UCM が搭載され、エンド ユーザーが日常的に利用する機能が追加されたことで、通話体験を充実しました。 例えば通話の背景ノイズのキャンセリング機能があれば、騒がしい環境にいても通話相手に影響を与えずに済みます。 また、バーチャル背景などこれまでは会議でしか利用できなかった機能が、通話中にも使えるようになりました。 今回、(6) UCM の電話のプレゼンスと Webex のプレゼンスをバックグラウンドで同期するための基盤を CSR 14 内に構築しています。これにより、Webex の連絡先リストのプレゼンスの状況と DND 設定に、連絡先の現在の正確な状況が反映されるようになりました。各地に分散して勤務する方々に喜んでいただけるはずです。 シスコの新しいエンドポイントや、特許取得済みのクリアボイス音声技術を搭載したシスコ ヘッドセットが使えるようになりました。それだけでなく、AV1 コーデックにも対応 (7) しています。 リモート ワークの環境では帯域幅が低下しがちですが、AV1 コーデックにより、低い帯域幅でも高品質のビデオをお届けできます。 CSR 14 は、Google Workspace のユニファイド メッセージングをサポート (8) するほか、Office 365 ユーザー向けのサポートも拡大しています。利用しているオフィス スイートに合わせてお選びいただけます。
安全性、セキュリティ、信頼性
今私たちは、オフィス勤務再開に向けて舵を切ろうとしています。 管理者は、オフィス環境の安全を確保しようと懸命です。 従業員は、ワイヤレスのシスコ ヘッドセットを使い、共有のワークスペース IP 電話にタッチレスでログインできるようになりました (エクステンション モビリティ機能)。 モバイルやリモート ユーザーといった新しいパラダイムにより、セキュリティとコンプライアンスの観点から新たなニーズが生まれています。 今回、IP 電話向けに SIP OAuth を拡張 (9) しました。シグナリングとメディア トラフィック向けに電話を暗号化し、GDPR、PCI、その他の情報セキュリティ要件を満たすことがとても簡単になりました。 E911 (緊急通報) のコンプライアンス基準については、Cisco Emergency Responder (CER) がすでに提供されています。スイッチ インフラストラクチャと通信することで、エンド ユーザーの電話の位置を識別し、緊急通報を受けて対応にあたる関係者が正しい場所へ出動できるようになっています。 (10) CSR 14 では、CER が自動的に設定を移行するようになります。スイッチ インフラストラクチャが次に更新されれば、その後は手作業でデータ入力を行う必要はありません。 また、CER に “書き込み” API が追加されたことで、導入環境での E911 管理がシンプルになりました。 CSR 14 は、E911 通報に関する新しい電話の規制要件を満たすのに最適です。 連邦政府のお客様への対応としては、UCM 14 はすでに FIPS 認証済みであり、現在 UCM DoD APL 認証の取得を目指しているところです。
クラウドにコントロール機能を接続
シスコは、クラウドとオンプレミスのシステムやアプリケーションの橋渡しをすることに、ずっと力を注いできました。 その成果が、昨年発表した Webex Cloud-Connected UC です。 Cloud-Connected UC は、クラウド プラットフォームに多数メリットがあるだけでなく、オンプレミスでもクラウドでも UC システムを提供できます。 Cloud-Connected UC を使えば、UCM クラスターをクラウドに接続できます。これにより、プライベートな Webex Control Hub ポータルを介して UCM システムの運用状況を一元管理できます。 Control Hub のインタラクティブな運用についてのダッシュボードでは、UC 導入環境の全体的な健全性についてのインサイトを使った分析を入手できます。 この分析では、通話品質や通話障害の詳細のほか、資産の使用状況やエンドポイントのインベントリなど、幅広いメトリクスを簡単に確認できます。 通話中の機能の利用状況やトラフィック パターンについても、有益な背景情報を入手できます。この情報があれば、ルートを最適化する調整方法を、思い通りにすばやく特定できます。
Web Real Time Monitoring Tool で詳細情報を把握
Cloud-Connected UC で入手できる分析をさらに有用なものとする (11) ための 1 つの手段として、Web Real Time Monitoring Tool (Web RTMT) を活用できます。このツールを使えば、UCM ネットワークの運用状況についてさらに詳しく把握できます。 運用ダッシュボードで問題を見つけた場合、1 度クリックするだけでアラームについて精査し、根本的な原因を見つけ、すみやかに問題解決プロセスを開始できます。 新しい Web RTMT のコンソールはブラウザベースで、外観と操作性も新しくなっています。きっと気に入っていただけるはずです。
クラウド移行の準備
Cloud-Connected UC で入手できる情報のもう 1 つの使い方として、組織のクラウド移行の準備状況の把握があります。 Jabber から Webex アプリに、または UCM から Webex Calling に移行する場合でも、入手できる豊富な情報は、移行プロセスをスムーズに進めるのに役立つはずです。 移行プロセスを無事に進め、複雑でコストのかかるミスを防ぐため、新しい (12) Migration Assistant ツールの導入をお勧めします。 今なら、ここで説明した Webex Cloud-Connected UC の全機能が UC サブスクリプションの一部として無料でお使いいただけます。 嘘ではありません。 Cloud-Connected UC は、現在無料提供中です。 利用を始める方法について、ぜひアカウント チームにご相談ください。
シンプルになった管理
ここまで取り上げてきた機能以外にも、CSR 14 にはシステム管理者にとっての改善点があります。 まず 1 つめですが、管理しなければならない証明書の数がかなり削減 (13) されました。証明書の更新のために必要だったサービス再起動の回数も減っています。 さらに、単一のコントロール ポイントである Webex Control Hub で証明書を一元管理できるようになります。 また、クラスターの規模と密度が 25% 向上し、クラスターごとに設定できるユーザー数が増えました。クラスター間の管理にかかるオーバーヘッドが削減されます。 増加分のクラスター容量で、ネットワーク内を移動する Webex アプリや Jabber クライアント、Extension Mobility Cross-Cluster (EMCC) ユーザーをさらに多くサポートできるようになります。昨年モバイル ワーカーの数が増えたお客様には、この価値をご理解いただけると思います。 加えて、UCM 14 ではインストール中のデータをエクスポート/インポートするためのネイティブツール (15) をサポートしています。新しいデータセンター、オンプレミス環境、クラウド環境のクラスターのリフレッシュが簡単になりました。 管理者向けとして最後にもう 1 点、エンド ユーザーがデスク電話の更新プロセスを簡単に自己管理できるようになっています。 ということで、14 の改善点をご紹介する予定でしたが、それを超えてしまったようです。とにかく CSR 14 にはすべての人のコラボレーション体験を向上させるための有用な機能が多数詰め込まれています。
詳しくは、シスコのアカウント チームにお問い合わせいただくとともに、CSR 14 の Web ページをご覧ください。
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